【注目】前週末27日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
日産自 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日産自 <7201> 509.2円 (-43.2円、-7.8%)
東証プライムの下落率トップ。日産自動車 <7201> [東証P]が5日ぶり急反落。日本経済新聞電子版が27日、ホンダ <7267> [東証P]と日産自動車 <7201> による経営統合の協議に関し、「焦点となるのが統合比率だ」としたうえで、「日本経済新聞の試算によると、ホンダと日産の比率はおよそ5対1が協議の出発点になりそうだ」と報じた。時価総額比率は日産自を1とした場合、ホンダは12月20日を基準とした直近1ヵ月間の平均株価で4.9、直近3ヵ月間では5.1と試算されるなどと指摘している。足もとの両社の株価水準を踏まえると、日産自の株価は割高な水準にあるとの見方が市場で広がり、売りが促されたようだ。
■DIC <4631> 3,378円 (-163円、-4.6%)
東証プライムの下落率7位。DIC <4631> [東証P]が大幅反落。そのほか、セプテーニ・ホールディングス <4293> [東証S]、大倉工業 <4221> [東証P]といった12月期決算銘柄に安いものが目立った。27日は12月期末の配当と株主優待の権利落ち日にあたることから、処分売りの動きが優勢となったようだ。日本パワーファスニング <5950> [東証S]、デジタルホールディングス <2389> [東証P]、リリカラ <9827> [東証S]、小野測器 <6858> [東証S]なども下落した。
■宝&CO <7921> 2,849円 (-75円、-2.6%)
TAKARA & COMPANY <7921> [東証P]が反落。27日午後3時ごろに発表した11月中間期連結決算が、売上高148億7600万円(前年同期比0.8%減)、営業利益21億円(同16.1%減)、純利益14億6000万円(同13.1%減)と減収減益となったことが嫌気された。ディスクロージャー関連事業で目論見書の売り上げが増加したほか、IR関連の統合報告書の売り上げが伸長したものの、通訳・翻訳事業で大型案件が減少したことが響いた。また、製造コストや機械翻訳に関する費用の上昇、人件費をはじめとする販管費の増加なども利益を圧迫した。なお、25年5月期通期業績予想は、売上高300億円(前期比2.5%増)、営業利益43億円(同1.6%増)、純利益29億円(同3.8%減)の従来見通しを据え置いている。
■クスリアオキ <3549> 3,215円 (-36円、-1.1%)
クスリのアオキホールディングス <3549> [東証P]が反落。同社は26日の取引終了後、25年5月期第2四半期累計(5月21日-11月20日)の連結決算を発表。売上高は前年同期比12.6%増の2428億2600万円、営業利益は同85.5%増の126億5100万円、最終利益は同2.5倍の86億2200万円となった。大幅増益で着地したものの、有償ストックオプションの行使に伴う株式報酬費用を除いたベースで営業利益は同1.6%増の130億4400万円で、営業増益率は第1四半期と比較して鈍化したほか、最終利益は同4.5%減の90億1500万円となった。株式市場では利益水準に対する物足りなさが意識され、売りに押される形となったようだ。同社は8月以降、食品スーパーを展開する木村屋やママイを吸収合併し、ムーミー(香川県高松市)のスーパーマーケット7店舗を取得した。中間期の売上総利益率は前年同期比で低下している。
※27日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋
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