【市況】20日の米国市場ダイジェスト:NYダウは498ドル高、インフレ指標が支え
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウは498ドル高、インフレ指標が支え
米国株式市場は上昇。ダウ平均は498.02ドル高の42,840.26ドル、ナスダックは199.83ポイント高の19,572.60で取引を終了した。
一部ハイテク株に売りが先行し寄り付きこそ下落したものの、11月個人消費支出(PCE)価格指数がインフレ抑制の進展を示唆したことを支えに上昇した。ダウ平均は一時前日比で800ドル超上昇する場面があったが、本日は株価指数先物と株価指数オプション、個別株オプションの満期日が重なる「トリプルウィッチング」にあたり持ち高調整の売りが見られたほか、政府閉鎖の可能性が投資家心理の重石となり、午後に入り伸び悩んだ。セクター別では銀行や不動産、半導体・同製造装置が上昇した一方、不動産管理・開発、自動車・自動車部品が下落した。
クルーズ船を運営するカーニバル(CCL)は四半期決算が市場予想を上回る内容で上昇。エネルギー資源会社のオキシデンタル・ペトロリアム(OXY)は著名投資家のウォーレン・バフェット氏が運営するバークシャー・ハサウェイ(BRK)が同社株を追加購入したことが当局への報告書の中で明らかになり、買われた。
スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)は前日引け後に市場予想を上回る四半期決算を発表し上昇していたが、その後の電話会議で今四半期は2桁の減収になるとの見通しが示されたことを受け下落した。鉄鋼会社のUSスチール(X)は前日引け後に今四半期の業績見通しを公表。米国での鉄鋼価格低迷と欧州での需要の弱さを理由に下方修正したほか、予想外の赤字見通しとなったことで売られた。
政府閉鎖の回避に向け、ジョンソン下院議長は予算案で合意が成立し、20日中に議会で採決すると述べた。3分の2の賛成が必要な迅速化プロセスを使う予定で、可決には民主党議員からの相当な支持が必要となる。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米インフレ関連指標の予想下振れきっかけに金利低下・ドル売り
20日のニューヨーク外為市場でドル・円は156円80銭から155円96銭まで下落し、156円37銭で引けた。米国の11月コアPCE(個人消費支出)価格指数は上昇予想に反して前月と同水準にとどまり、個人所得や個人消費支出も予想下振れ。また、12月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は上方修正ならず、1年期待インフレ率確報値は下方修正されたことで、金利が低下し、ドル売りになった。指標発表終了後は持ち高調整とみられるドル売りも続いたもよう。
ユーロ・ドルは1.0386ドルから1.0448ドルまで上昇し、1.0429ドルで引けた。ユーロ・円は162円52銭へ下落後、163円12銭まで上昇した。
ポンド・ドルは1.2507ドルから1.2614ドルまで上昇。ドル・スイスフランは0.8951フランから0.8914フランまで下落した。
■NY原油:小幅高、ドル高一服を意識した買いが入る
NYMEX原油2月限終値:69.46 ↑0.08
20日のNY原油先物2月限は小幅高。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比+0.08ドル(+0.12%)の69.46ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは68.42ドル-69.85ドル。ロンドン市場で68.42ドルまで売られたが、ドル高が一服したことでやや底堅い動きとなった。米国市場の後半にかけて69.85ドルまで反発。通常取引終了後の時間外取引では主に69ドル台半ばで推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 44.17ドル +0.79ドル(+1.82%)
モルガン・スタンレー(MS) 123.44ドル +2.94ドル(+2.43%)
ゴールドマン・サックス(GS)566.10ドル +12.11ドル(+2.18%)
インテル(INTC) 19.52ドル +0.46ドル(+2.41%)
アップル(AAPL) 254.49ドル +4.70ドル(+1.88%)
アルファベット(GOOG) 192.96ドル +3.26ドル(+1.71%)
メタ(META) 585.25ドル -10.32ドル(-1.73%)
キャタピラー(CAT) 366.04ドル +5.67ドル(+1.57%)
アルコア(AA) 37.84ドル +1.22ドル(+3.33%)
ウォルマート(WMT) 92.24ドル -1.16ドル(-1.24%)
《ST》
提供:フィスコ