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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万9000円近辺での押し目狙いのロング対応


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39020 -60 (-0.15%)
TOPIX先物 2737.5 +9.0 (+0.32%) 
シカゴ日経平均先物 39020 -60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。NYダウは11日ぶりに反発して終え、ナスダック指数は3日続落だった。NYダウは1974年以来約50年ぶりとなる10日続落を記録したあとだけに、主力株を中心に自律反発狙いの買いが先行し、一時460ドル超上昇する場面もみられた。ただし、米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに慎重になるとの見方が広がるなか、米長期金利の上昇が重荷となり、終盤にかけて軟化する形だった。7~9月期の米実質国内総生産(GDP)確報値が改定値から上方修正されたほか、新規失業保険申請件数が市場予想を下回るなど、堅調な経済が利下げペースの鈍化を正当化すると受け止められた。また、米政府機関の一部閉鎖のリスクなども上値を抑える要因になったようだ。

 NYダウ構成銘柄ではアマゾン・ドット・コム<AMZN>、JPモルガン・チェース<JPM>、アメックス<AXP>、エヌビディア<NVDA>、IBM<IBM>、ボーイング<BA>が上昇。半面、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、シャーウィンウィリアムズ<SHW>、マイクロソフト<MSFT>、ホームデポ<HD>、キャタピラー<CAT>、セールスフォース<CRM>が軟調。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比60円安の3万9020円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中比110円高の3万9190円で始まり、開始直後には3万9360円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は軟化し、下落に転じる場面もみられたが、米国市場の取引開始時には3万9350円まで上昇。ただし、開始直後の高値を上回ることができず戻りの鈍さが意識されるなか、終盤にかけては3万9010円~3万9280円辺りでの保ち合いを継続し、3万9020円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることが見込まれる。NYダウは11日ぶりに反発したものの、戻りの鈍さが意識されており、東京市場においてもリバウンド狙いのロングは強まりにくいだろう。ナイトセッションでは25日移動平均線(3万8880円)とボリンジャーバンドの+1σ(3万9400円)でのレンジ推移であり、3万9000円近辺での押し目狙いのロング対応となり、+1σに接近する局面においては、戻り待ち狙いのショートに向かわせそうである。

 ただし、昨日は一時3万8210円まで下落した後は押し目待ち狙いのロングが入り、3万9000円を上回って終えたことで、チャート上では長い下ヒゲを残している。12月に入ってからのリバウンド部分を帳消しにした後の切り返しによって調整一巡感が意識されやすく、底堅さを見極めつつ、ロングが入りやすい需給になったとみておきたい。

 また、為替市場では1ドル=157円台と円安・ドル高が進んでいる。日銀は追加利上げに慎重な姿勢を示したことで、日米金利差拡大を狙った資金流入への思惑も強まりそうである。日経225先物はオプション権利行使価格の3万9000円から3万9375円での狭いレンジを想定するが、+1σを上回ってくる局面においては、ショートカバーを誘う流れからロングの動きが強まりそうである。

 19日の米VIX指数は24.09(前日は27.62)に低下した。前日に一時28.32まで上げ幅を広げており、一気に8月上旬以来の水準まで上昇したことで、修正の動きであろう。リスク回避姿勢は和らぐ格好になりそうだが、20.00を下回ってくるまでは神経質にさせるだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.32倍に低下した。75日線(14.33倍)を下回って始まり、一時14.26倍と、25日線(14.28倍)、200日線(14.26倍)水準まで下げる場面もみられた。200日線が支持線として意識されてくる形で下げ幅を縮めており、75日線を上回ってくるようだと、ややNTロングによるスプレッド狙いのスタンスに向かわせそうである。

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