【市況】19日の米国市場ダイジェスト:NYダウは15ドル高、長期金利の上昇が重石
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウは15ドル高、長期金利の上昇が重石
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は15.37ドル高の42,342.24ドル、ナスダックは19.93ポイント安の19,372.77で取引を終了した。
寄り付き後は上昇。連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)が追加利下げペースの減速を示したことを受けた前日の急落は行き過ぎとの見方から買い戻しの動きが出た。朝方発表された7-9月期国内総生産(GDP)は上方修正され、新規失業保険申請者数も減少と経済活動の拡大が示されたことで長期金利が上昇、相場の重石となり伸び悩んだ。引けにかけて売りが優勢となり、ナスダックは下落に転じた。セクター別では、消費者サービス、テクノロジー・ハード・機器が上昇。不動産管理・開発の下げが目立った。
コンサルティング会社のアクセンチュア(ACN)は四半期決算が市場予想を上回る内容で、通期の売上高見通しを上方修正したことも好感され急伸。中古車販売のカーマックス(KMX)は四半期決算が市場予想を上回り買われた。 レストラン運営会社のダーデン・レストランツ(DRI)は市場予想を上回る内容の四半期決算を発表し上昇。同業のブリンカー・インターナショナル(EAT)やテキサス・ロードハウス(TXRH)も連れて買われた。
ソフトウエア開発会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は米陸軍との提携拡大を発表し上昇。半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)が大幅安。前日引け後に発表した第2四半期の売上高見通しが市場予想を大きく下回った。 住宅建設会社のレナー(LEN)は四半期決算が市場予想に届かず下落。
スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)は引け後に四半期決算を発表。市場予想を上回る内容で時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:日銀追加利上げ観測後退で円売り、米指標良好でドル買いも加速
19日のニューヨーク外為市場でドル・円は156円41銭へ下落後、157円81銭まで上昇し、157円34銭で引けた。米FRBの来年の利下げペース大幅減速が示され、日銀の1月追加利上げ観測は後退するなか、米国の12月フィラデルフィア連銀製造業景況指数の予想外の大幅悪化がサプライズになったとみられ、一時ドル売りになった。しかし、週次の新規失業保険申請件数、11月の景気先行指数や中古住宅販売件数が軒並み改善し、7-9月期GDP確定値も上方修正されており、その後はドル買い、円売りが再燃・加速した。
ユーロ・ドルは1.0414ドルへ上昇後、1.0355ドルまで下落し、1.0368ドルで引けた。ユーロ・円は162円87銭へ下落後、163円80銭まで上昇した。
ポンド・ドルは1.2621ドルから1.2501ドルまで下落。英中銀会合はハト派的だったとするポンド売りも強まった。ドル・スイスフランは0.8954フランから0.8998フランまで上昇した。
■NY原油:弱含みで69.38ドル、供給不足の懸念和らぐ
NY原油先物2月限は弱含み(NYMEX原油2月限終値:69.38 ↓0.64)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-0.64ドル(-0.91%)の69.38ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.15ドル-70.58ドル。米国市場の前半にかけて70.58ドルまで買われたが、供給不足の懸念は後退しており、後半にかけて売りが強まる展開となった。通常取引終了後の時間外取引で69.15ドルまで値下がり。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 43.38ドル -0.12ドル(-0.27%)
モルガン・スタンレー(MS) 120.50ドル -0.54ドル(-0.44%)
ゴールドマン・サックス(GS)553.99ドル +3.74ドル(+0.67%)
インテル(INTC) 19.06ドル -0.24ドル(-1.24%)
アップル(AAPL) 249.79ドル +1.74ドル(+0.70%)
アルファベット(GOOG) 189.70ドル -0.45ドル(-0.23%)
メタ(META) 595.57ドル -1.62ドル(-0.27%)
キャタピラー(CAT) 360.37ドル -3.52ドル(-0.96%)
アルコア(AA) 36.62ドル -0.69ドル(-1.84%)
ウォルマート(WMT) 93.40ドル -0.15ドル(-0.16%)
《ST》
提供:フィスコ