【材料】エヌビディアがプラスに転じる ただ、ここからの上値追いにはもう一段材料が必要か=米国株個別
(NY時間09:48)(日本時間23:48)
エヌビディア<NVDA> 148.05(+2.16 +1.48%)
注目のエヌビディア<NVDA>が前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。AIチップを手掛けるデータセンター部門の売上高は308億ドルに達し、予想も上回った。ただ、発表後に株価は時間外で冴えない反応をしていた。
第4四半期の売上高見通しは375億ドル前後を見込んでいるが、予想の371億ドルを上回ってはいるものの、前回、前々回のような予想から大きく上方乖離した強さではなかった。普通に見れば力強いガイダンスではあるが、最高で411億ドルを見込んでいた向きもおり、やや物足りなさもあったのかもしれない。
一時5%超下落した場面も見られたが、日付が変わって取引開始前にプラスに転じている。前回、前々回のような予想から大きく上方乖離した強さではなかったことから物足りなさもあったようだが、数字を分析する中で力強い内容ではあった。
ただ、同社株は今年に入ってこれまで十分上昇していることもあり、ここから積極的に上値を追うにはもう一段の材料が必要そうだ。
同社は需要に追いつくのに苦労しており、今年に入ってからは生産上の問題にも苦しめられている。フアンCEOは声明で、新AIチップ「ブラックウェル」は現在、フル生産中であると述べた。同製品への需要は数四半期に渡って供給を上回ると期待されている。また、従来の製品である「ホッパー」も依然需要が強いことも付け加えた。
しかし、ブラクウェルは製造上の問題により展開が遅れている。ファンCEOは、現時点で受注を全てこなすことができないとし、生産が改善されれば供給は十分になると述べた。ブラックウェルの出荷は第4四半期に開始し、1月は完全な四半期を迎える移行期としている。
アナリストからは、「第4四半期のガイダンスに対するネガティブな反応は一時的になる可能性が高い。来年度のブラックウェルの力強い立ち上がりや利益安定化への期待で、投資家の焦点は、同社の強固で長期的な基盤に移す可能性がある」とのコメントも出ている。
別のアナリストは「投資家の期待のハードルが非常に高いが、これまでの高い成長と最小限の競争環境を考慮すると、強気な見方が存在するのには理由がある。ただ、同社の見通しはこれまで通りポジティブだ」と述べた。
(8-10月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.81ドル(予想:0.74ドル)
・売上高:350.8億ドル 94%増(予想:332.5億ドル)
データセンター:308億ドル(予想:291.4億ドル)
ゲーム:33.0億ドル(予想:30.6億ドル)
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション:4.86億ドル(予想:4.78億ドル)
自動車:4.49億ドル(予想:3.65億ドル)
・粗利益率(調整後):75%(予想:75%)
・研究開発費:33.9億ドル(予想:33.4億ドル)
・営業利益(調整後):232.8億ドル(予想:219億ドル)
・FCF:167.9億ドル
(11-1月・第4四半期見通し)
・売上高:375億ドル±2%(予想:371億ドル)
・粗利益率(調整後):73~74%(予想:73.5%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
エヌビディア<NVDA> 148.05(+2.16 +1.48%)
注目のエヌビディア<NVDA>が前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。AIチップを手掛けるデータセンター部門の売上高は308億ドルに達し、予想も上回った。ただ、発表後に株価は時間外で冴えない反応をしていた。
第4四半期の売上高見通しは375億ドル前後を見込んでいるが、予想の371億ドルを上回ってはいるものの、前回、前々回のような予想から大きく上方乖離した強さではなかった。普通に見れば力強いガイダンスではあるが、最高で411億ドルを見込んでいた向きもおり、やや物足りなさもあったのかもしれない。
一時5%超下落した場面も見られたが、日付が変わって取引開始前にプラスに転じている。前回、前々回のような予想から大きく上方乖離した強さではなかったことから物足りなさもあったようだが、数字を分析する中で力強い内容ではあった。
ただ、同社株は今年に入ってこれまで十分上昇していることもあり、ここから積極的に上値を追うにはもう一段の材料が必要そうだ。
同社は需要に追いつくのに苦労しており、今年に入ってからは生産上の問題にも苦しめられている。フアンCEOは声明で、新AIチップ「ブラックウェル」は現在、フル生産中であると述べた。同製品への需要は数四半期に渡って供給を上回ると期待されている。また、従来の製品である「ホッパー」も依然需要が強いことも付け加えた。
しかし、ブラクウェルは製造上の問題により展開が遅れている。ファンCEOは、現時点で受注を全てこなすことができないとし、生産が改善されれば供給は十分になると述べた。ブラックウェルの出荷は第4四半期に開始し、1月は完全な四半期を迎える移行期としている。
アナリストからは、「第4四半期のガイダンスに対するネガティブな反応は一時的になる可能性が高い。来年度のブラックウェルの力強い立ち上がりや利益安定化への期待で、投資家の焦点は、同社の強固で長期的な基盤に移す可能性がある」とのコメントも出ている。
別のアナリストは「投資家の期待のハードルが非常に高いが、これまでの高い成長と最小限の競争環境を考慮すると、強気な見方が存在するのには理由がある。ただ、同社の見通しはこれまで通りポジティブだ」と述べた。
(8-10月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.81ドル(予想:0.74ドル)
・売上高:350.8億ドル 94%増(予想:332.5億ドル)
データセンター:308億ドル(予想:291.4億ドル)
ゲーム:33.0億ドル(予想:30.6億ドル)
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション:4.86億ドル(予想:4.78億ドル)
自動車:4.49億ドル(予想:3.65億ドル)
・粗利益率(調整後):75%(予想:75%)
・研究開発費:33.9億ドル(予想:33.4億ドル)
・営業利益(調整後):232.8億ドル(予想:219億ドル)
・FCF:167.9億ドル
(11-1月・第4四半期見通し)
・売上高:375億ドル±2%(予想:371億ドル)
・粗利益率(調整後):73~74%(予想:73.5%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース