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【市況】ダウ平均は小幅安の一方、ナスダックは上昇 テスラの上昇が牽引=米国株序盤

NY株式18日(NY時間10:54)(日本時間00:54)
ダウ平均   43427.88(-17.11 -0.04%)
ナスダック   18833.12(+153.00 +0.80%)
CME日経平均先物 38500(大証終比:+240 +0.62%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は小幅安の一方、ナスダックは上昇。全体的に様子見の雰囲気が広がる中、ナスダックについてはテスラ<TSLA>の上昇が牽引。トランプ次期大統領の政権移行チームが、完全自動運転車に関する米連邦政府の枠組みを運輸省の優先事項の1つにする方針をアドバイザーに伝えたと報じられたことで同社株に買いが強まっている。

 一方、先週はトランプ氏勝利後の上げを縮小させていたが、そのような中で今週のエヌビディアの決算は強気モメンタム復活のきっかけになるとの期待も出ているようだ。ただ同社は週末に、次世代GPU「ブラックウェル」を巡る放熱の問題でここ数カ月、サーバーラックの設計変更をサプライヤーに対し要請していると伝わった。この報道を受けて、ブラックウェルの投入遅延への懸念が出ており、同社株は下落。今週の決算でもブラックウェルの動向に注目を集めそうだ。

 金利の行方も引き続き投資家の頭を悩ませており、パウエルFRB議長が「FRBは利下げを急いでいない」と先週発言したことも米株式市場の重石となっている。CMEのフェドウォッチでは12月の利下げの確率を60%程度で見ている状況。

 今週はその他、ウォルマート<WMT>、ターゲット<TGT>などの小売大手の決算も予定されている。これまでのところ、S&P500企業の93%が決算発表を終え、そのうち4分の3が予想を上回る1株利益を報告し、61%が予想を上回る売上高を報告。

 石油掘削のリバティ・エナジー<LBRT>が上昇。トランプ氏が、同社のライトCEOをエネルギー長官に指名したことが材料視されている。同CEOは、石油・天然ガスの積極的な推進派として知られている。化石燃料は繁栄を広め、人々を貧困から救うために不可欠だとし、地球温暖化の脅威は誇張されていると主張。

 ワクチンのモデルナ<MRNA>が4日ぶりに反発。先週はトランプ氏が次期米保健福祉長官にワクチン強硬派のロバート・ケネディ・ジュニア氏を指名したことでワクチン株が下落し、同社株も下げが続いていた。本日はアナリストによる投資判断の「買い」への引き上げが伝わっている。目標株価は58ドルで先週末終値よりも57%高い水準。

 ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)<WBD>が上昇。同社と全米バスケットボール協会(NBA)が提携拡大で合意したと発表した。今回の契約には、米国以外の複数の地域における試合のライブ配信に関する権利がすべて含まれているという。また、双方はNBAの最近のメディア契約に関するすべての紛争を解決したとも発表している。

 スピリット航空<SAVE>が取引開始前に米連邦破産法11条の適用をNYで申請した。裁判所に提出した書類によると、資産および負債は10億ドルから100億ドルとされている。身売り交渉が当局に反トラスト法で阻止される中、債権者との交渉を続ける中で、今回の破産法申請に至った模様。計画では、7億9500万ドルの負債を株式に交換した後、既存の債権者が同社の経営権を握り、上場廃止となる。ニュース確認で取引は中断。

リバティ・エナジー<LBRT> 17.42(+0.52 +3.05%)
モデルナ<MRNA> 38.37(+1.52 +4.12%)
ワーナーブラザース・ディスカバリー<WBD> 9.57(+0.35 +3.74%)
スピリット航空<SAVE> 取引中断

アップル<AAPL> 228.69(+3.69 +1.64%)
マイクロソフト<MSFT> 417.60(+2.60 +0.63%)
アマゾン<AMZN> 203.13(+0.52 +0.25%)
アルファベットC<GOOG> 175.67(+1.78 +1.02%)
テスラ<TSLA> 348.08(+27.36 +8.53%)
メタ<META> 556.35(+2.27 +0.41%)
AMD<AMD> 139.59(+4.69 +3.48%)
エヌビディア<NVDA> 140.09(-1.89 -1.33%)
イーライリリー<LLY> 723.34(-22.86 -3.06%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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