【市況】日経平均は4日ぶりに反落、半導体株安が影響するも39000円台は維持/相場概況
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
30日の米国株式市場は下落。ダウ平均は91.51ドル安の42141.54ドル、ナスダックは104.82ポイント安の18607.93で取引を終了した。重機メーカー、キャタピラーの下落がダウの重しとなり、寄り付き後、まちまち。民間部門の雇用統計が予想を上回ったほか、7-9月期国内総生産(GDP)も前四半期から伸び鈍化も依然堅調な成長を示したためソフトランディング期待に相場は上昇した。しかし、長期金利の上昇が警戒されたほか半導体セクターが弱く、上値が抑制され失速。終盤にかけて下落に転じ終了した。
米国株安や3日続伸に対する反動などが先行して、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は終始前日比マイナス圏での推移となったが、決算発表銘柄中心の地合いとなっており、指数を売り崩すような動きは見られず。ランチタイムに、日本銀行の金融政策決定会合の結果「金融政策の現状維持」が伝わった後、為替が1ドル152円台とやや円高に振れたタイミングで、日経平均は下げ幅を広げる場面も見られたが、瞬間的な動きに留まった。大引けにかけては下げ幅を縮小し、39000円台で取引を終えた。
大引けの日経平均は前日比196.14円安(-0.50%)の39081.25円となった。東証プライム市場の売買高は21億9131万株。売買代金は4兆9740億円。業種別では、電気機器、パルプ・紙、卸売、輸送用機器、小売などが下落した一方、金属、海運、陸運、非鉄金属、鉱業などが上昇した。東証プライム市場の値上がり銘柄は69.0%、対して値下がり銘柄は27.8%となっている。
日経平均採用銘柄では、決算発表内容が嫌気されて、京セラ<6971>、野村総合研究所<4307>、日立<6501>、エムスリー<2413>、サイバーエージェント<4751>、アルプスアルパイン<6770>の下げが目立った。このほか、ルネサスエレクトロニクス<6723>、スクリーンHD<7735>、ソシオネクスト<6526>、東エレク<8035>など半導体株の一角もさえない。後場は、アイシン<7259>が今期純利益見通しを引き下げたことから後場一段安となり、トヨタ自<7203>も弱い動きとなった。
一方、想定以上に底堅い決算が評価されて三菱自動車<7211>が大幅高となったほか、通期業績見通しの大幅な上方修正と自社株買いを発表したアドバンテスト<6857>も買われた。また、デンソー<6902>は今期純利益見通しの下方修正を発表するも、同時に発行済の9.62%という大規模な自社株買いも発表したことで買われた。このほか、商船三井<9104>、ニチレイ<2871>、信越化学<4063>、日本電気硝子<5214>、良品計画<7453>などがしっかり。
《FA》
提供:フィスコ