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【注目】前週末25日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

サイバーバズ <日足> 「株探」多機能チャートより

■サイバーバズ <7069>  1,117円 (-143円、-11.4%)

 サイバー・バズ <7069> [東証G]が急反落。「FUNAI」ブランドのテレビを展開してきた船井電機(大阪府大東市)が24日、東京地裁より破産手続き開始の決定を受けたと報じられている。サイバーバズは5月、債権の取り立て遅延の発生と貸倒引当金繰入額の計上について公表したが、この際に非公表としていた当該取引先の取引当時の親会社について、船井電機を傘下に持つ船井電機・ホールディングス(HD)であると10月4日に開示している。同月3日には、サイバーバズが船井電機の大半の株式について、仮差押えを申請し、東京地裁がこれを認める決定を出したと報じられていた。船井電機の破産手続きの決定により、債権回収のメドが立たなくなったとの見方が広がり、売りが膨らんだようだ。

■ネットプロ <7383>  319円 (-32円、-9.1%)

 東証プライムの下落率トップ。ネットプロテクションズホールディングス <7383> [東証P]が6日続急落。25日付の日本経済新聞朝刊で「金融庁はバイ・ナウ・ペイ・レイター(BNPL)と呼ばれる立て替え払いサービスの規制を検討する」と報じられており、BNPL決済サービスを手掛ける同社に対して、今後の事業展開への影響を懸念する売りが膨らんだようだ。記事によると、若年層を中心に過剰債務を負ったり、詐欺取引に巻き込まれたりする事案が報告されており、24日の金融審議会の作業部会で規制が必要との意見が有識者から相次いだという。

■富士通ゼ <6755>  1,775円 (-174.5円、-9.0%)

 東証プライムの下落率2位。富士通ゼネラル <6755> [東証P]が7日続急落。24日取引終了後、25年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を3400億円から3600億円(前期比13.8%増)へ上方修正した一方、最終損益を60億円の黒字から一転70億円の赤字(前期30億6700万円の黒字)へ下方修正しており、これを嫌気した売りが出た。上期に海外向け空調機の販売が計画を上回ったことが売上高を押し上げる。損益面では北米の環境規制強化に伴う旧機種への戦略的な売価政策の影響のほか、事業基盤の強化に伴う費用の特別損失計上などが響く見通し。

■アクセルM <3624>  124円 (-6円、-4.6%)

 アクセルマーク <3624> [東証G]が大幅安。24日取引終了後、第三者割当による第29回新株予約権(行使価額修正条項付き)と第30回新株予約権を発行すると発表した。調達資金約11億9000万円(手取り概算額)はトレカ事業やヘルスケア事業の拡大に向けた費用、M&A・資本業務提携に関する費用に充てる。将来的な1株利益の希薄化を警戒した売りが出ている。

■神戸物産 <3038>  3,829円 (-165円、-4.1%)

 神戸物産 <3038> [東証P]が大幅反落。24日の取引終了後、9月度の単体業績を開示した。売上高は前年同月比4.7%増の427億5900万円、営業利益は同0.8%減の21億7100万円、経常利益は同68.0%減の7億1300万円となった。大幅な経常減益となり、見切り売りが出たようだ。引き続き利便性の高い冷凍野菜のほか、セール対象商品が売り上げの増加に貢献した。一方、円安局面で取り組んだ為替予約に関し、9月末にかけて円高に振れたことに伴い、営業外で時価評価損を計上した。「業務スーパー」では4店の新規出店があった。

■ナガセ <9733>  1,753円 (-72円、-4.0%)

 ナガセ <9733> [東証S]が5日ぶり大幅反落。24日取引終了後に25年3月期連結業績予想の修正を発表。売上高を546億2900万円から564億2900万円(前期比6.5%増)へ上方修正した一方、純利益を32億3600万円から25億7700万円(同1.0%減)へ下方修正しており、これが売り材料視された。ダンロップスポーツウェルネスの子会社化により売上高は増加する見込み。利益面では持ち分法適用会社の業績悪化に伴う投資損失の計上が響く見通し。

■未来工業 <7931>  3,335円 (-60円、-1.8%)

 未来工業 <7931> [東証P]が下落。24日の取引終了後、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の売上高予想を1億2900万円増額して452億9200万円(前期比2.7%増)、最終利益予想を3億5800万円増額して45億6300万円(同10.8%減)に引き上げた。4-9月期の業績において、電材及び管財と、配線器具の価格改定の効果が現れた。原材料単価の上昇などの影響を受けながらも増収増益につなげ、上期の業績を踏まえて通期の業績予想を見直した。もっとも、下期は期末にかけて原材料単価が期初の見込みを上回ることが予想されるとの見方を示しており、業績予想の引き上げに対し買い向かう姿勢は限られた。上期の売上高は前年同期比3.1%増の223億6300万円、最終利益は同6.4%増の23億9800万円で、計画を上振れして着地。中間期として過去最高益を更新した。

■キヤノン <7751>  4,959円 (-80円、-1.6%)

 キヤノン <7751> [東証P]が反落。同社は24日の取引終了後、24年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。今期の売上高予想は600億円減額して4兆5400億円(前期比8.6%増)、最終利益予想は100億円減額して3250億円(同22.9%増)に見通しを引き下げており、ネガティブ視されたようだ。業績予想の前提となる為替レートは、第4四半期(10-12月)は1ドル=145円、1ユーロ=160円とした。通期比では対ドルで約9円、対ユーロで約11円の円安となるが、前回公表からは対ドルで約4円、対ユーロで約2円の円高の想定となる。新たな為替レートの前提と直近の事業状況を業績予想に反映した。1-9月期の売上高は前年同期比7.3%増の3兆2361億1100万円、最終利益は同18.8%増の2185億6900万円となった。

※25日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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