市場ニュース

戻る
 

【材料】UPSが決算受け上昇 約2年ぶりに増収増益に転じる=米国株個別

(NY時間10:31)(日本時間23:31)
UPS<UPS> 137.62(+6.21 +4.73%)

 貨物輸送のUPS<UPS>が上昇。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、通期のガイダンスでは売上高見通しを下方修正している。

 取扱量の増加、収益性の高い荷物の増加、人件費の安定化などの恩恵を受け、同社は約2年ぶりに増収増益に転じた。米国内の1日平均取扱量が6.5%増加、価格上昇、航空貨物取扱量の増加などを強調。トメCEOは「1年半の厳しい時期を経て、ようやく増収増益に転じた」と述べた。通期売上高見通しの下方修正については、コヨーテ・ロジスティクスのRXOへの第3四半期の売却完了を反映させている。

 宅配業界はパンデミックの最高値からの下落以来、低迷する輸送需要に圧迫されている。一方、顧客はより安価な配送オプションにシフトしており、宅配業者の利益を圧迫。同社は2021年以降、翌日配達の航空便需要が毎年減少している。

 一方、同社は労組のチームスターズとの契約初年度に伴う多額の先行人件費から解放されたている。また、9月30日に発効した米国郵政公社との新契約により、同社のネットワークに航空貨物量が加わった。1月にはコスト削減のため、1万2000人の管理職削減で10億ドルを節約する計画を明らかにしている。

(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):1.76ドル(予想:1.63ドル)
・売上高:222億ドル 5.4%増(予想:221.6億ドル)
  米国小包:144.5億ドル(予想:143.4億ドル)
  国際小包:44.1億ドル(予想:44.3億ドル)
  サプライチェーン・ソリューション:33.8億ドル(予想:34.5億ドル)
・営業利益率(調整後):8.9%(予想:8.53%)

(通期見通し)
・売上高:約911億ドル(従来:約930億ドル)(予想:919億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均