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【市況】株価指数先物【寄り前】 ロングが入りにくい需給状況のなか25日線での攻防


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38280 -150 (-0.39%)
TOPIX先物 2645.0 -8.0 (-0.30%)
シカゴ日経平均先物 38390 -40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が据え置かれる可能性があるとの見方から、米長期金利が4.2%台と高水準で推移していることが重荷となった。国際通貨基金(IMF)は消費の伸びを理由に米国の2024年の成長見通しを2.8%、25年の見通しを2.2%に上方修正した。経済の悪化は回避されるとの期待がある半面、利下げペースの鈍化が意識された。

 また、決算発表が本格化し、その内容が想定以上との評価もあり相場を支える形となったものの、23日にはテスラ<TSLA>の決算を控えており、相場全体へのインパクトを見越して様子見姿勢が強まった。S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、ソフトウエア・サービス、銀行が上昇し、電気通信サービス、耐久消費財・アパレル、資本財が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比40円安の3万8390円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比100円高の3万8530円で始まり、直後につけた3万8600円を高値に軟化し、日中に付けた安値近辺まで下落した。売り一巡後は3万8230円~3万8420円辺りのレンジで推移し、3万8280円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだ。ナイトセッションで25日移動平均線(3万8470円)を上回って始まり、同線が支持線として機能するかが注目されたが、開始後早い段階で割り込んでいる。ただし、一時3万8230円まで売られる場面もみられたが、同水準では底堅さがみられ、狭いレンジでの推移となった。75日線(3万8070円)辺りが支持線として機能するとみられ、25日線処での攻防になりそうだ。

 衆院選を控え、与党で過半数の議席獲得は微妙との懸念から、昨日は政治不安を手掛かりにショートが膨らんだとみられている。ロングが入りにくい需給状況のため、ショートが仕掛けやすかったほか、下へのバイアスが強まったことでヘッジ対応の動きも加わったのだろう。本日も不安定な中でリバウンドの鈍さが意識されてくるようだと、短期筋のショートが入りやすいとみておきたい。

 そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万8500円のレンジを想定する。25日線を上回っての推移が続くようだと、短期的にショートカバーが強まる可能性があり、3万8500円から3万8750円のレンジに移行するとみられる。

 なお、21日の米VIX指数は18.20(前日は18.37)に低下した。一時19.44まで上昇する場面もみられたが、その後は25日線(18.57)を下回っての推移を継続。また、18.05まで低下し75日線(18.10)を割り込む場面もあった。不安心理の高まりを示す20.00を下回り、支持線として意識されていた75日線水準まで下げてきたことで、慎重姿勢ながらもリスク選好に向かいやすい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.48倍に低下した。14.55倍と上昇して始まり、一時14.59倍まで上げる場面もみられた。ただし、値がさハイテク株の一角が売られたほか、ファーストリテイリング <9983> [東証P]の下げが日経平均型の重荷となり、上値は抑えられた。足もとは14.45~14.60倍辺りでの推移を継続しており、14.50倍を中心とした短期的なリバランスの影響を受けたと考えられる。

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