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【材料】アルコア、好決算も株価下落 アルミナの価格高騰を背景に純利益が2年超ぶりの高水準=米国株個別

(NY時間11:34)(日本時間00:34)
アルコア<AA> 40.81(-1.27 -3.01%)

 アルミのアルコア<AA>が前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、EBITDAは予想を上回った。アルミの原料であるアルミナの価格高騰を背景に純利益が2年超ぶりの高水準に達した。同社の売上高のうちアルミナは約30%を占めている。

 アルミナ部門のEBITDAは第2四半期からほぼ倍増の3億6700万ドルとなったほか、全体の純利益も9000万ドルと、2022年第2四半期以来の最高水準を記録した。

 オプリンガーCEOは「アルミナは現在、深刻な供給不足から極めてひっ迫しており、過去90日間に相場は急伸している。この状態は来年の上半期一杯まで続くだろう」と述べた。

 今回の決算を受けてアナリストからの高評価も出ており、目標株価を50ドルに引き上げたアナリストもいる。「収益性向上のためのコスト削減プログラムのさらなる実行やアルミナ価格の上昇を背景に、債務削減が期待される」としている。

 ただ、株価は下落。同社株はアルミナの価格高騰を背景にすでに9月の安値から50%超上昇している。今回の決算で一旦材料出尽くし感が出ているのかもしれない。

(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.57ドル(予想:0.25ドル)
・売上高:29.0億ドル(予想:29.8億ドル)
・EBITDA(調整後):4.55億ドル(予想:3.90億ドル)
・アルミニウム生産量:55.9万トン(予想:56.0万トン)
・アルミナ生産量:244万トン(予想:250万トン)
・ボーキサイト生産量:940万dmt(予想:1056万dmt)

(通期見通し)
・アルミニウム出荷量予想:250~260万トン
・アルミニウム生産量予想:220~230万トン

【企業概要】
 ボーキサイト採掘、アルミナ精製、アルミ製錬・鋳造を行う。鉱山および工場を所有し、特定用途のために多様な合金の組み合わせを開発・作成するなど、世界の顧客向けに様々な形状やサイズのアルミニウムを製錬・鋳造する。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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