日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
10日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買い優勢の地合いが継続し、日経平均株価は続伸する可能性が高そうだ。3万9000円台後半で強調展開が見込まれ、場合によっては取引時間中に先物主導で4万円大台を意識するような局面も想定される。前日は欧州株市場で独、仏、英など主要国の株価が総じて上昇した。ドイツなど欧州経済の先行きに不透明感がくすぶるなかも、中国の追加経済対策への期待感を背景に投資家心理が強気に傾いた。米国株市場でもリスク選好の地合いが続いている。原油先物価格の上昇が一服していることでインフレに対する警戒感が緩和され、この日の午後に公表された9月開催のFOMC議事要旨も数人のメンバーがややタカ派的な見解を示していたものの、株式市場にネガティブな印象を与える内容ではなかった。前週末に発表された9月の米雇用統計を背景に、引き続き米景気のソフトランディング期待も根強く、上値を見込んだ投資資金が流入した。NYダウは史上最高値を更新、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数も最高値をつけている。東京市場でも米株高を受け投資家のセンチメント改善が続きそうだ。外国為替市場では1ドル=149円台前半の推移と円安傾向を強めていることも、輸出セクターを中心に追い風材料となる。一方、日本時間今晩に9月の米消費者物価指数(CPI)が発表されることで、この結果を見極めたいとの思惑から買い一巡後は上げ幅を縮小するケースも考えられる。
9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比431ドル63セント高の4万2512ドル00セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同108.701ポイント高の1万8291.617だった。
日程面では、きょうは9月の企業物価指数、9月のオフィス空室率など。海外では9月の米CPI、9月の米財政収支など。
出所:
MINKABU PRESS