【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):霞ヶ関キャピタル、西武HD、コラボスなど
西松屋チェ <日足> 「株探」多機能チャートより
西松屋チェ<7545>:2489円(+47円)
反発。前日に上半期の決算を発表、営業利益は70.2億円で前年同期比4.2%増となり、従来計画の71.9億円はやや下振れる着地となっている。足元の既存店の動向からは、おおむね想定の範囲内と捉えられているようだ。中間期末配当金は従来計画の14円から15円に引き上げている。また、発行済み株式数の0.4%に当たる24万3000株、5億円を上限とする自社株買いを発表していることもポジティブ視される形に。
りそなHD<8308>:940.4円(+-17.5円)
続落。本日は銀行セクターが数少ないマイナスパフォーマンス業種となっている。石破新総裁が前日、日銀の植田総裁と面会を行っている。面会後、「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」との認識を示しているようだ。石破氏は金融政策正常化に前向きと捉えられていたが、今回の利上げ慎重発言を受けて、足元で高まっていた年内追加利上げへの警戒感が後退する状況になっているもよう。
兼松<8020>:2323円(-97円)
大幅続落。571万6200株の株式売出、85万7400株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。売出人は大株主となっている各金融機関となる。売出価格は10月9日から16日までの間に決定する。継続的な政策保有株式の縮減に取り組んできており、こうした動きの一環と捉えられる。短期的な需給への悪影響を警戒する動きが先行する形に。
西武HD<9024>:3495円(+389円)
大幅反発。前日に業績予想の上方修正を発表している。子会社によるNWコーポレーション株の取得により、負ののれん発生益、段階取得に係る差益を特別利益に計上するとし、上半期純利益は従来の170億円から760億円に大幅に引き上げている。また、営業利益段階でも260億円から330億円に上方修正、ホテル・レジャー事業、都市交通・沿線事業などの収益計画が上振れ。本業の想定以上の好調推移をポジティブに捉える動きへ。
霞ヶ関キャピタル<3498>:18680円(+3170円)
大幅反発。前日に24年8月期の決算を発表、営業利益は85.4億円で前期比92.2%増となり、従来計画線上での着地。また、25年8月期は165億円で同93.3%増と連続大幅増益の見通しに。加えて、29年8月期までの中期計画も同時に発表、数値目標としては純利益500億円などを計画しているもよう。24年8月期実績は50億円であり、高成長期待があらためて高まる状況のようだ。なお、25年8月期年間配当金は前期比70円増の240円を計画。
クラウドW<3900>:1294円(+3円)
もみ合い。足利銀行との業務提携を発表、運営するIT人材のダイレクトマッチングサービス「テックダイレクト」を通じて、足利銀行のクライアントとIT人材をマッチングし、地域企業のDX推進に関する課題解決を目指す。「テックダイレクト」には2万人以上のフリーランスIT人材が登録しており、企業の予算内でフレキシブルな稼働依頼が可能な上、直接契約のためエージェント経由でマッチングするよりも安価で人材を獲得できるため、限られた予算でDXを進めたい企業に適した採用手法となる。
コラボス<3908>:362円(+53円)
急騰、年初来高値更新。2日の取引終了後に25年3月期第2四半期及び通期業績予想の上方修正を発表し、好材料視されている。売上高は前回発表予想を下回る見込みだが、25年3月期第2四半期累計の最終損益を従来予想の4300万円の赤字から一転6300万円の黒字に上方修正、通期の最終損益も従来予想の1000万円の黒字から1億3000万円の黒字に13倍上方修正した。適正な経営資源の再配置が進み外注費等のコスト削減が当初の想定よりも前倒しで進捗したことや、関係会社売却益が要因としている。
ヘリオス<4593>:233円(+20円)
大幅反発。日本での急性呼吸窮迫症候群(ARDS)治療薬の条件及び期限付承認申請実施の決定を発表した。日本国内で完了した第2相試験と米英で実施した第2相試験の良好な結果に加え、検証試験としてREVIVE-ARDS試験を実施することを前提に、国内での条件及び期限付承認申請を行うことに決定した。これにより治験計画届を提出していた日本国内での第3相試験も必要がなくなったため取り止める予定で、米国におけるグローバル第3相試験開始に向けた準備と合わせ、詳細が決定次第公表していくという。
《ST》
提供:フィスコ