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【市況】株価指数先物【引け後】 中東情勢の緊迫化でアルゴが発動しやすい


大阪12月限
日経225先物 37750 -1020 (-2.63%)
TOPIX先物 2645.5 -54.5 (-2.01%)

 日経225先物(12月限)は前日比1020円安の3万7750円で取引を終了。寄り付きは3万7890円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8030円)にサヤ寄せする形で、売り先行で始まった。売り一巡後は押し目狙いのロングが入り、現物の寄り付き後ほどなくして3万8210円まで下げ幅を縮める場面もみられた。その後は3万7920円~3万8100円辺りでの保ち合いを継続。積極的にポジションを傾けづらい需給状況であるが、3万8000円を下回る局面においては押し目を拾う動きがみられた。

 底堅い値動きをみせていたが、後場中盤に「イスラエル、数日内にイラン攻撃への対応を計画」と海外メディアが報じたことが伝わると、レンジを下放れ朝方に付けた安値を割り込んだ。終盤にかけてショートを仕掛ける動きも強まったと考えられ、一時3万7670円まで売られる場面もみられた。

 日経225先物は後場中盤辺りまでは75日移動平均線(3万8050円)水準での攻防をみせていた。オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした、狭いレンジでの推移を続けていたが、中東情勢を巡る地政学リスクの高まりによってレンジを割り込む形だった。ただし、ナイトセッションで付けた安値(3万7600円)は割り込まず、200日線(3万7450円)、25日線(3万7390円)が支持線として意識されやすいだろう。

 ポジションを傾けにくい需給状況のなかでのスキャルピング中心のトレードであり、追随する動きも限られているだろう。報道等を受けてアルゴリズムが発動することで、薄商いの中で値幅は出やすいものの、その後のカバーは速い。下値が限られるようだと、再び75日線水準へのリバウンドをみせてくる可能性はありそうだ。再び75日線を上回ってくる局面においては、ショートカバーの動きが強まろう。

 円相場は1ドル=144円近辺での推移をみせており、落ち着いた動きだった。楽観は禁物であるが、引き続き3万8000円を中心とした、25日・200日線とボリンジャーバンドの+1σ(3万8500円)とのレンジを想定しておきたい。なお、支持線を割り込んでくるようだと、-1σ(3万6270円)辺りまでの調整を意識しておく必要はある。

 NT倍率は先物中心限月で14.26倍に低下した。商社株などTOPIX型に買いが入っており、足もとのレンジとなる14.30倍~14.40倍を下放れてきた。一時14.23倍まで下げる場面もみられたが、25日線(14.22倍)、200日線(14.23倍)が支持線として機能する形だった。引き続き25日、200日線がサポートとして機能するかを見極める必要はあるものの、目先的にはNTショートでのスプレッド狙いの動きが入りやすくなりそうだ。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万1984枚、ソシエテジェネラル証券が1万1767枚、サスケハナ・ホンコンが5220枚、バークレイズ証券が3310枚、SBI証券が3028枚、JPモルガン証券が2834枚、野村証券が2291枚、モルガンMUFG証券が1884枚、ゴールドマン証券が1800枚、日産証券が939枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万3299枚、ソシエテジェネラル証券が1万5499枚、バークレイズ証券が4707枚、JPモルガン証券が3716枚、モルガンMUFG証券が3062枚、サスケハナ・ホンコンが2886枚、ビーオブエー証券が2240枚、ゴールドマン証券が2199枚、BNPパリバ証券が2050枚、みずほ証券が968枚だった。

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