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【市況】ダウ平均は下落 FRBは大幅利下げ実施 パウエル議長は急がない姿勢を強調=米国株概況

NY株式18日(NY時間16:20)(日本時間05:20)
ダウ平均   41503.10(-103.08 -0.25%)
S&P500    5618.26(-16.32 -0.29%)
ナスダック   17573.30(-54.76 -0.31%)
CME日経平均先物 36550(大証終比:+370 +1.02%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均、ナスダックとも下落。午後に入って米株式市場はFOMCの結果とパウエル議長の会見を受けて上下動したが、大きな方向感は出てない。FRBは見解が分かれていた政策金利で0.50%ポイントの大幅利下げを実施して来た。

 エコノミストの間では、利下げサイクル開始時点の過去にあまり例がなく、足元の経済指標からは、大幅利下げは必要ないとの意見も多かったが、FRBは短期金融市場の期待通りに大幅利下げを行った。

 声明ではインフレの落ち着きに確信が強まったとし、雇用に焦点を移す姿勢が示されていた。また、今回はFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)も公表されていたが、中央値からは年内あと計0.50%ポイント、来年は計1.00%ポイントの利下げを見込んでいる。これも概ね短期金融市場の織り込み通り。

 発表直後は米株式市場もポジティブな反応を見せてたが、その後のパウエル議長の会見では、インフレに勝利宣言をする状況ではなく利下げを急がない姿勢を強調したことから、米株式市場は上値を抑えられた。

 大幅利下げについては、パウエル議長も会見で言及していたが、利上げ開始では批判も出ていたが、今回の利下げサイクルでビハインド・ザ・カーブに陥りたくはないとのFRBの意志の表れようだ。

 本日の米株式市場は下落したものの、ソフトランディングへの期待に変化はない。

 ザ・ノースフェイスなどの複数のアパレルブランドを所有するVF<VFC>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の19ドルから22ドルに引き上げた。今後4から6四半期で同社のファンダメンタルズが改善すると期待しているという。

 女性用ランジェリーのビクトリアズ・シークレット<VSCO>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」に引き上げ、目標株価を従来の23ドルから25ドルに引き上げた。同社にとって最悪の時期は過ぎたとしている。

 宇宙製品や関連サービスのインテュイティブ・マシーンズ<LUNR>が急伸。NASAから最大48億2000万ドルの大型契約を獲得したと発表した。

 産業廃棄物処理のキャセラ・ウェイスト・システムズ<CWST>が下落。増資を実施していると伝わった。最大1株102ドルで株式を発行しているという。

 医療機器のGEヘルスケア<GEHC>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を100ドルに設定した。25年度を展望すると、競争が緩和し好業績を打ち出す一連の四半期の基盤となると述べている。

 バイオ医薬品のアプライド・セラピューテクス<APLT>が急騰。ガラクトース血症やソルビトール脱水素酵素(SORD)欠損症の治療薬「govorestat」についてFDAが、同剤に関する諮問委員会の協議はもはや必要ないとの見解を示したことが好感された。

VF<VFC> 19.11(+0.71 +3.86%)
ビクトリアズ・シークレット<VSCO> 25.13(+0.86 +3.54%)
インテュイティブ・マシーンズ<LUNR> 7.47(+2.07 +38.33%)
キャセラ・ウェイスト<CWST> 100.56(-6.17 -5.78%)
GEヘルスケア<GEHC> 88.53(+1.74 +2.00%)
アプライド・セラピューテクス<APLT> 7.85(+3.20 +68.82%)

アップル<AAPL> 220.69(+3.90 +1.80%)
マイクロソフト<MSFT> 430.81(-4.34 -1.00%)
アマゾン<AMZN> 186.43(-0.45 -0.24%)
アルファベットC<GOOG> 160.81(+0.53 +0.33%)
テスラ<TSLA> 227.20(-0.67 -0.29%)
メタ<META> 537.95(+1.64 +0.30%)
AMD<AMD> 148.29(-2.53 -1.68%)
エヌビディア<NVDA> 113.37(-2.22 -1.92%)
イーライリリー<LLY> 904.97(-1.21 -0.13%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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