日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
21日の東京株式市場は幅広い銘柄に売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は反落する公算が大きい。前日の欧州株市場では高安まちまちながら主要国の株価が総じて軟調な値動きとなった。ここ上値指向を続けていた独DAXも11日ぶりに反落するなど戻り一服となっている。また、米国株市場でも目先利益確定の動きが主要株価指数の上値を押さえた。NYダウは最高値まであと300ドルあまりに迫っていたが、この日は終始軟調な値動きで小幅ながら6日ぶり反落。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数と機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数はいずれも9日ぶりの反落となっている。21日にFRBが開示予定にあるFOMC議事要旨(7月開催分)や23日に予定されるジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演内容を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせている。また、ダウは構成銘柄の一つであるボーイング<
BA>が大きく売られたことも下げに影響した。もっとも、下値では押し目買いが活発で3指数ともに下げ幅は限定的なものにとどまっている。東京市場では米株市場の上げ足が止まったことや、外国為替市場で1ドル=145円台前半まで円高が進んでいることから、ハイテク株中心に下値を試す動きが想定される。米株価指数先物の動向なども横目に3万7000円台後半で売り買いを交錯させる展開となりそうだ。押し目に買い向かう動きも予想されるが、国内では9月の自民党総裁選を前に、候補者が乱立し次期総裁が誰になるか予想がつきにくい状況にあり、政策の方向性に不透明感が強いこともあって、積極的な買いは見送られる可能性が高い。
20日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比61ドル56セント安の4万834ドル97セントと6日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同59.834ポイント安の1万7816.937だった。
日程面では、きょうは7月の貿易統計、7月の食品スーパー売上高、実質輸出入動向、7月の訪日外国人客数など。海外ではタイ中銀、インドネシア中銀の政策金利発表、FOMC議事録(7月30~31日開催分)など。なお、フィリピン市場は休場。
出所:
MINKABU PRESS