【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):霞ヶ関C、エムアップ、サンケン
霞ヶ関C <日足> 「株探」多機能チャートより
TWOSTONE&Sons<7352>はストップ高。午後1時ごろ、24年8月期の連結業績予想について、売上高を138億7900万円から140億600万円(前期比39.3%増)へ、営業利益を2億200万円から3億6000万円(同12.9%増)へ、純利益を6300万円から1億5900万円(同6.5%減)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。同社では、中長期的に持続的な成長が可能な組織体制構築を行うための人員補強や組織体制の強化に注力しており、営業活動の効率化や利益率の向上などの取り組みが想定を上回って進捗していることに加えて、Midworks事業を中心としたエンジニアプラットフォームサービスが想定を上回っていることが業績を押し上げるという。
■霞ヶ関キャピタル <3498> 13,590円 +1,410 円 (+11.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
霞ヶ関キャピタル<3498>が大幅続伸。15日の取引終了後に株主優待制度の一部変更を発表しており、好材料視された。従来制度では毎年8月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に保有株数と保有期間に応じて2000~11万ポイントを付与していたが、25年8月からの新制度では5000~15万ポイントの付与に変更する。また、新制度では株主優待ポイントの交換商品を自社グループのホテルブランドの宿泊やグループサービス関連商品に絞るとしている。
■エムアップ <3661> 1,177円 +114 円 (+10.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
エムアップホールディングス<3661>は大幅高で3日ぶりに反発。15日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を13万4000株(発行済み株数の0.37%)、または2億円としており、取得期間は8月16日から30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすること、並びに株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るためとしている。
■サンケン電気 <6707> 7,328円 +693 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
サンケン電気<6707>が5連騰。旧村上ファンドの流れを汲む投資会社でアクティビストとして注目されるエフィッシモ・キャピタルマネージメントが、同社株を買い増し保有株比率がこれまでの23.58%から25.36%に高まったことが、15日に関東財務局に提出された変更報告書で明らかとなった。保有目的については「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としており、これによるサンケン株式の投資価値向上への思惑が株価を刺激した。また、同日にエフィッシモはUACJ<5741>についても保有株比率が15.82%から17.01%に引き上げており、これを受けてUACJも大きく上値を追っている。
■パーク24 <4666> 1,629円 +108 円 (+7.1%) 本日終値
パーク24<4666>が4日続伸。15日取引終了後、パーク24グループの月次速報数値を発表。7月のタイムズパーキングの売上高は前年同月比10.4%増とプラス基調を継続しており、これが好感された。
■トーホー <8142> 2,877円 +141 円 (+5.2%) 本日終値
トーホー<8142>が反発。15日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高が前年同月比1.5%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。インバウンド需要の増加を背景に国内外食産業への販売が堅調に推移し、ディストリビューター(業務用食品卸売)事業が同8.8%増となったほか、新規顧客開拓や既存顧客のシェアアップなどで中小飲食店への販売が堅調に推移したキャッシュアンドキャリー(業務用食品現金卸売)事業も同3.1%増となった。
■セーフィー <4375> 690円 +32 円 (+4.9%) 本日終値
セーフィー<4375>が反発。この日朝の日本経済新聞電子版で「9月に先行開業するJR大阪駅前の再開発地区『グラングリーン大阪(うめきた2期)』に300台超のカメラを供給する」と報じられており、好材料視された。記事によると、防犯や入退室者のカウントなどへの活用が検討されているという。また、同社が全国で提供するカメラ台数に占める関西の比率が低いことから、著名施設への大量納入を契機に販売を伸ばしたい考えとしており、業績へ貢献が期待されている。
■東京エレクトロン <8035> 28,955円 +1,335 円 (+4.8%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が軒並み上値指向を強めている。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>、アプライド・マテリアルズ<AMAT>、マイクロン・テクノロジー<MU>など半導体関連株が軒並み値を飛ばしており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が5%近い急騰を演じた。このリスクオンの流れが東京市場にも波及している。8月上旬の急落に伴い半導体主力銘柄の信用買い残も整理が進捗しており、上値が軽くなっている。足もと外国為替市場で急速なドル高・円安が進んでいることも追い風材料となっている。
■QPS研究所 <5595> 1,591円 +64 円 (+4.2%) 本日終値
QPS研究所<5595>が4日続伸。この日の寄り前に、米スペースX(カリフォルニア州)による小型SAR衛星QPS-SAR8号機の打ち上げ予定日時が8月17日午前3時20分、予備日として翌日18日午前3時20分(いずれも日本時間)に設定されたと発表しており、好材料視された。同社では、23年12月6日の株式上場後に衛星2機を打ち上げられており、23年6月に打ち上げられたQPS-SAR6号機と合わせて3機の衛星を軌道上で運用している。なお同件は、25年5月期の業績予想における前提の一つとしている。
■ソニーグループ <6758> 13,385円 +505 円 (+3.9%) 本日終値
ソニーグループ<6758>が反発。岩井コスモ証券は15日、同社株の投資判断「A」と目標株価1万5500円を継続した。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比10.3%増の2791億600万円となった。円安を追い風にエンタメ領域やイメージセンサーが順調に推移した。決算発表と同時に25年3月期の同利益を1兆2750億円から1兆3100億円(前期比8.4%増)に上方修正を行った。ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)・音楽・映画などが好調に推移している。ハイエンドスマホ向けイメージセンサー需要が高まりイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野も貢献した。円高による為替リスクには注意が必要だが、各分野ともマクロ環境に合わせた取り組みが進んでいることなどを評価している。
株探ニュース