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【材料】ウォルマートが決算受け上昇 通期の見通し上方修正 今回の見通しは心強い内容=米国株個別

(NY時間09:37)(日本時間22:37)
ウォルマート<WMT> 73.90(+5.24 +7.63%)

 ウォルマート<WMT>が上昇。取引開始前に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、米既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益、売上高も予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益および売上高の見通しを上方修正している。消費の先行きへの不透明感が広がる中で、今回の見通しは心強い内容となった。

 米国での売上の約60%を占める食料品部門が引き続き好調で、来店者数、市場シェア、そして所得層を問わず買い物客を増やしている。特に富裕層の買い物客が大きな原動力となっている。

 レイニーCFOは「米消費者は引き続き、慎重かつ選択的に価値を追求しており、本質的なものに焦点を当てている」と述べた。顧客の経済状況がさらに悪化している兆候は見られないという。「四半期の各月は比較的安定しており、直近の7月も後退は見られなかった。ガイダンスの上方修正は、年前半の業績が予想を上回ったことを反映させた」とも語った。さらに、米大統領選や中東リスクにより、依然として不透明感が残っているとも付け加えた。

 ここ数週間、投資家たちは、不透明な労働市場と株価の変動を理解しようと、手掛かりとなる企業を調べている。今回の同社の強気な姿勢は、経済的不確実性と高金利に直面する米消費者を指し示している。

 利益率の高い家電や衣類などの一般商品の売上は11四半期連続で減少した後、増加に転じた。消費者が必需品に重点を置くようになったため、近年は業績の足を引っ張っていた。

(5-7月・第2四半期)
・米既存店売上高:4.3%増(予想:3.4%増)
  ウォルマート:4.2%増(予想:3.4%増)
  サムズクラブ:5.2%増(予想:3.9%増)
・1株利益(調整後):0.67ドル(予想:0.65ドル)
・売上高:1693億ドル(予想:1684億ドル)
・サムズクラブのeコマース売上高:22%増(予想:19%増)
・営業利益(調整後):79.0億ドル(予想:77.6億ドル)

(8-10月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.51~0.52ドル(予想:0.55ドル)
・売上高:3.25~4.25%増

(通期見通し)
・1株利益(調整後):2.35~2.43ドル(従来:2.23~2.37ドル)(予想:2.45ドル)
・売上高:3.75~4.75%増(従来:3~4%増)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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