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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):JVCケンウ、日ハム、コナミG

JVCケンウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■JVCケンウッド <6632>  1,010円  +150 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 JVCケンウッド<6632>がストップ高で年初来高値更新。1日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比2.5%増の877億6900万円、営業利益は同20.2%増の60億2200万円だった。通期で減益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での大幅増益がポジティブサプライズとなって買いを呼び込んだ。無線システム事業の販売が引き続き好調だったほか、車載関連製品を手掛ける「モビリティ&テレマティクスサービス分野」の海外OEM事業が堅調に推移した。なお、通期の増収減益見通しは据え置いた。

■日本ハム <2282>  5,053円  +330 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 日本ハム<2282>が急反発した。1日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算の発表にあわせ、上期(4~9月)の業績予想を見直し、最終利益の見通しを10億円増額して前年同期比29.9%減の140億円に引き上げた。4~6月期は増収増益を確保した。食品関連というディフェンシブ性を持つ銘柄とあって、買いを誘う格好となったようだ。上期の売上高見通しは据え置いた。4~6月期の売上高は前年同期比4.9%増の3380億5000万円、最終利益は同11.1%増の130億4800万円だった。食肉事業で販売数量や販売単価が上昇した。海外事業はトルコの鶏肉販売単価の上昇が奏功したほか、米州の加工品販売が伸びた。豪州の牛肉仕入、販売環境が追い風となるなか、生産数量が拡大し利益を確保。加工事業での商品ミックスの改善なども利益を押し上げる要因となった。

■コナミグループ <9766>  11,420円  +315 円 (+2.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 コナミグループ<9766>が全体波乱相場に逆行、3日ぶりに大きく切り返す展開をみせた。家庭用・モバイル用ゲームを主力とするが、現在はスポーツ施設や、カジノなど多角化を推進し、総合アミューズメント企業として業容拡大が顕著となっている。1日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(24年4~6月)決算は営業利益が前年同期比47%増の251億4500万円と大幅な伸びを示した。主力のデジタルエンタテインメント事業が牽引する形で全体収益を押し上げている。通期の営業利益予想は845億円(前期比5%増)を見込むが、進捗率は30%に達した。通期予想の上振れ期待も膨らんでいる。

■エディオン <2730>  1,766円  +36 円 (+2.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 エディオン<2730>が後場にプラス圏に浮上した。2日午前11時半、取得総数550万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.23%)、取得総額100億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせて25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算も開示。売上高は前年同期比8.4%増の1744億5700万円、最終利益は同2.1倍の22億8000万円となった。株主還元姿勢と業況を好感した買いが入ったようだ。自社株の取得期間は8月5日から25年7月31日とする。4~6月期はエアコンなどの季節商品が好調に推移したほか、猛暑を控えて断熱性能の高い二重窓リフォームなど住宅設備が伸びた。

■アステラス製薬 <4503>  1,745円  +31 円 (+1.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 アステラス製薬<4503>がしっかり。同社は1日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比26.2%増の4731億2400万円、最終利益は同13.5%増の376億300万円となった。2ケタの増収増益となったほか、最終利益は通期計画(300億円)を上回る水準で着地しており、株価の支えとなったようだ。前立腺がん治療薬「イクスタンジ」や尿路上皮がん治療薬「パドセブ」などの売り上げが拡大し、米国での過活動膀胱治療剤「ミラベトリック」の後発品の影響による減収分を補った。

■MonotaRO <3064>  2,174円  +33.5 円 (+1.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 MonotaRO<3064>が3日続伸。1日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算が、売上高1393億9700万円(前年同期比12.1%増)、営業利益177億2900万円(同15.3%増)、純利益124億9500万円(同14.9%増)と2ケタ増収増益となったことが好感された。上期は51万5087口座の新規顧客を獲得したことで、主力の事業者向けネット通販事業で注文件数・単価ともに上昇したほか、大企業顧客を対象とした相手先購買管理システムとのシステム連携を通じた間接資材の販売も高成長した。円安や商品ミックスにより粗利率は低下したが、販管費改善効果もあり増益となった。なお、24年12月期通期業績予想は、売上高2865億7000万円(前期比12.7%増)、営業利益358億2000万円(同14.4%増)、純利益250億9600万円(同15.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本製鉄 <5401>  3,202円  +10 円 (+0.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 日本製鉄<5401>が全般相場下落のなか反発。1日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、事業利益を6500億円から7000億円(前期比19.5%減)へ上方修正したことが好感された。売上高は8兆8000億円(同0.8%減)の従来見通しを据え置いたものの、製鉄事業におけるマージンの改善や在庫評価差の好転などが利益を押し上げるという。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高2兆1915億円(前年同期比0.4%減)、事業利益2369億7700万円(同4.7%減)だった。

■ダイトロン <7609>  2,704円  +1 円 (+0.0%)  本日終値
 ダイトロン<7609>が反発した。1日の取引終了後、24年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。経常利益予想をこれまでの60億円から61億5000万円(前期比2.2%増)に修正。減益予想から一転して増益を見込む。更に中間配当を従来の見通しから5円増額し、これらを評価した買いが入ったようだ。通期の売上高と営業利益予想は据え置いた。1~6月期は売上高が前年同期比2.4%減の447億7500万円、経常利益が同20.1%減の28億2600万円だった。国内やアジアで減収となった一方、北米は増収となった。海外事業を中心に想定よりも生産活動の落ち込みが緩和された影響などにより、中間期の業績は計画を上回って着地した。

■大和証券グループ本社 <8601>  998.6円  -231.9 円 (-18.9%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 大和証券グループ本社<8601>や野村ホールディングス<8604>など証券株が急落。2日の東京株式市場で、日経平均株価が前日比で一時2000円を超す下げとなった。米景気減速への警戒感でリスク回避ムードが広がるなか、株安を受けて投資家が株式売買を手控え、証券各社の手数料収入を減少させるシナリオが意識され、売り圧力が強まっている。東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>やSBIホールディングス<8473>、マネックスグループ<8698>なども株価水準を切り下げ、東証の業種別指数で「証券、商品先物取引業」は下落率トップとなっている。

■寿スピリッツ <2222>  1,594円  -247 円 (-13.4%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 寿スピリッツ<2222>は大幅安。1日取引終了後に発表した4~6月期連結決算は売上高が前年同期比12.1%増の155億2600万円、営業利益が同12.1%増の34億2800万円だった。主要国際線ターミナルでの売り場拡大や外国語接客対応など、インバウンド対策に注力したことが奏功した。良好な決算内容となり、通期計画に対する進捗も順調だったものの、サプライズ感にやや乏しく目先材料出尽くし売りを誘発する格好となったようだ。

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