【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):日野自、富士通、NRIなど
日野自 <日足> 「株探」多機能チャートより
日野自<7205>:449.4円(+47.3円)
大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は63.8億円で前年同期比5.6倍の水準となっている。据え置きの通期予想200億円に対する進捗率は32%となっており、ポジティブなインパクトが先行している。国内大型トラックの販売台数増加、為替の円安効果などが大幅増益の主因に。なお、中国でエンジン生産から撤退するとの観測報道も伝わっており、構造改革進展へのきたいにもつながっているもよう。
中外薬<4519>:6277円(+251円)
大幅反発。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期営業利益は1583億円で前年同期比40.6%増となり、第1四半期実績の同1.6%増から増益率が拡大。市場予想も30%程度上回ったとみられる。ヘムライブラの海外売上が大きく伸長しているほか、アクテムラの輸出も想定以上の順調だったもよう。上半期営業利益は2582億円で、通期計画4600億円に対して好進捗、業績上振れが意識される状況となっている。
NRI<4307>:4655円(+392円)
大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は326億円で前年同期比20.8%増となり、据え置きの通期計画1320億円、前期比9.6%増からみて、想定以上の増益決算になったとみられている。金融ITソリューションが銀行・保険・証券向けの好調や利益率改善で大幅増益となったほか、IT基盤サービスもセキュリティ関連が好調であったもよう。なお、一過性の利益計上なども押し上げ要因となったようだ。
富士通<6702>:2691.5円(+256円)
大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は214億円の黒字で、前年同期19億円の赤字から黒字転換。コンセンサスを100億円近く上振れ、社内計画も上回る着地であったもよう。サービスソリューションの受注残高は引き続き高水準が継続し、同部門の営業利益進捗率はこれまでと比較して高水準となっている。安定した好業績評価、並びに業績上振れ期待の高まりを反映する動きになっている。
キヤノン<7751>:4692円(+359円)
大幅反発。前日に第2四半期の決算を発表、4-6月期営業利益は1184億円で前年同期比28.3%増となり、市場予想を200億円近く上回る水準になったとみられる。つれて、通期予想は従来の4350億円から4650億円、前期比23.9%増に上方修正、コンセンサスは従来会社計画よりも下の水準であった。為替前提の変更が上振れ要因だが、構造改革費用計上を相殺しての上方修正であり、同費用計上による来期以降の収益拡大も想定される形に。
サンバイオ<4592>:1041円 カ -
ストップ高買い気配。25日の取引終了後、主要開発品「SB623」を用いた慢性期脳梗塞の細胞治療に関する米国での新規特許が成立したと発表し、好材料視されている。同社は企業価値の最大化の一環として特許ポートフォリオの構築・維持を図っているが、今回の特許取得により最大市場である米国における「SB623」の慢性期脳梗塞治療に対する用途特許の期間を大幅に延長することができたという。
勤次郎<4013>:414円(+24円)
急騰。25日の取引終了後、24年12月期第2四半期業績予想の上方修正を発表し、好感されている。売上高を従来予想の20億2900万円から20億6800万円(1.9%増)へ、営業利益を1億8800万円から2億8100万円(49.6%増)へ修正した。オンプレミス事業においては、予想を上回る引き合いが続き、ソフトウェア製品売上が計画を大きく上回り、クラウド事業においても、クラウドライセンス売上が計画を上回ったとしている。なお、通期業績予想については、従来予想を据え置いた。
ispace<9348>:621円(+31円)
急騰。25日の取引終了後、欧州法人であるispace EUROPE S.A.が、拠点を置くルクセンブルクで初めて独自に設計および製造を行った、マイクロローバー(小型月面探査車)のフライトモデルの組立てが完了したことを発表し、好材料視されている。マイクロローバーは、この後、ルクセンブルクより日本へ輸送され、24年冬の打ち上げに向けて「HAKUTO-R」ミッション2 RESILIECEランダー(月着陸船)に搭載される。
《ST》
提供:フィスコ