【市況】米国株式市場見通し:トランプ前大統領の言動に翻弄される地合いが続く
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
来週の米国株は、半導体関連銘柄やテック株の動向に注目が集まろう。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを実施する公算が大きいことから、出遅れていた景気敏感株は買われやすい。一方日に日に存在感が増しているトランプ前大統領の一挙手一投足に関心が向かっており、株式市場や為替市場はその言動に振り回されており、今しばらくは続くだろう。17日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前日比6.81%下落と4年4カ月ぶりの下落率となった。エヌビディアは6月20日につけた史上最高値140.76ドル(取引時間中)からの下落率は17%ほどと厳しい下落。日経平均同様、ナスダックやS&P500 に占める半導体の存在感が大きいだけに、半導体株やテック株の落着きを待ちたいところだ。
来週は決算発表が200社ほど予定されている。今週のユナイテッド・ヘルスのような急騰があれば、NYダウは強い動きを示す可能性はあることから、ベライゾン、コカコーラ、ビザ、3M、ダウなどNYダウ採用銘柄の動向は注目だ。また、終末のラッセル2000が底堅い動きを示していたことから、出遅れ中小型株物色は続きそうな状況だ。出遅れていた景気敏感株や中小型株に循環物色が向かっていることから投資家のマインドは悪くない。
経済指標では、23日に7月リッチモンド連銀製造業指数、6月中古住宅販売件数、24日に7月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、コンポジットPMI(速報値)、6月新築住宅販売件数、週次原油在庫、25日に週次新規失業保険申請件数、第2四半期実質GDP(速報値)、6月耐久財受注(速報値)、26日に6月個人所得、PCEデフレータ、7月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。
主要企業決算は、22日にベライゾン、23日にGE、GM、コカコーラ、ムーディーズ、フィリップ・モリス、インベスコ、ロッキード・マーチン、スポティファイ、テスラ、テキサス・インストゥメンツ、ビザ、24日にテラダイン、CMEグループ、AT&T、ドイツ銀行、フォード、IBM、25日にダウ、ハーレーダビッドソン、アストラゼネカ、26日に3M、ティー・ロウ・プライスなどが予定されている。
《FA》
提供:フィスコ