【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):インフォMT、不動テトラ、伊藤忠
インフォMT <日足> 「株探」多機能チャートより
インフォマート<2492>が反発。この日の午前中に、同社がinvox(東京都新宿区)と協業して提供する、FAXやメールで受け取った発注書をAIでデータ化する「発注書AI-OCR(invox)」が、TIS<3626>グループのネクスウェイが提供するFAX受信サービス「FNX e-受信FAXサービス」と連携したと発表しており、好材料視された。今回の提携により、受信するFAXを「FNX e-受信FAXサービス」で仕分けし、「発注書AI-OCR(invox)」でデータ化。その受注データを、受発注業務をデジタル化するクラウドサービス「BtoBプラットフォーム 受発注ライト」を介して、基幹システムに取り込むことができるようになる。これにより、受注情報の仕分け・確認・入力・基幹システムへの連携までの一連の作業をデジタル化し、ペーパーレスな受注業務フローの構築を可能にすることで、業務負荷を大幅に削減するという。
■不動テトラ <1813> 2,580円 +56 円 (+2.2%) 本日終値
不動テトラ<1813>が続伸。8日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールに拠点を置く投資ファンドのエフィッシモ・キャピタル・マネージメントの保有割合が24.94%から26.12%に上昇したことが判明しており、思惑的な買いが入ったようだ。エフィッシモでは保有目的は純投資としており、報告義務発生日は7月1日となっている。
■ノリタケ <5331> 4,155円 +60 円 (+1.5%) 本日終値
ノリタケカンパニーリミテド<5331>が続伸。同社は8日、大気中の二酸化炭素(CO2)を直接回収する多孔質部材「SUPCA(サプカ)」を開発したと発表。カーボンニュートラル化につながる部材の今後の普及拡大を期待した買いが入ったようだ。従来のビーズ材の吸着材に比べCO2の吸収速度が速く、回収に必要なエネルギーを低下できる。柔軟性があり加工も容易で、さまざまな形状で利用することが可能という。
■ストライク <6196> 4,620円 +60 円 (+1.3%) 本日終値
ストライク<6196>が続伸。8日の取引終了後、出資先で未上場株式のセカンダリーマーケットを運営するFUNDINNO(東京都港区)と業務提携したと発表しており、好材料視された。今回の提携は、ベンチャー企業の多様化するEXITや成長支援を強化するのが狙い。ストライクでは、スタートアップと事業会社を結びつけることで成長を目指す「イノベーション型M&A」の促進を目指すサービス「S venture Lab.」を運営しており、提携によりFUNDINNO利用企業と事業会社とを結びつけ、M&A機会を創出するほか、M&Aやオープンイノベーションなどを目的としたイベントの共同開催、顧客を相互に紹介することによる事業連携の促進・成長支援などを行うとしている。
■伊藤米久HD <2296> 4,255円 +50 円 (+1.2%) 本日終値
伊藤ハム米久ホールディングス<2296>がしっかり。同社はきょう、10月1日から一部のハム・ソーセージと調理加工食品について、納品価格の改定及び商品規格の変更を実施すると発表した。改定率は米久が約2~30%、伊藤ハムが約3~20%。原材料価格の高騰が続くなか、自助努力だけではコスト上昇分の全てを吸収することは極めて困難な状況だとしている。
■伊藤忠商事 <8001> 8,131円 +88 円 (+1.1%) 本日終値
伊藤忠商事<8001>が後場一段高となり、上場来高値を更新した。同社はきょう、航空機向け水素燃料電池エンジンの開発・製造を行っている米ゼロアビアに出資したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。また、ゼロアビアとはアジアにおける販売代理店契約、及び保守整備体制、空港インフラ、水素インフラの構築を共同で推進する覚書を締結。伊藤忠は今回の件を通じて航空業界の脱炭素化に取り組むとしている。
■セーフィー <4375> 712円 +2 円 (+0.3%) 本日終値
セーフィー<4375>が続伸。この日の午前中に、同社のクラウドカメラがお好み焼「千房」を展開する千房(大阪市浪速区)に採用されたと発表しており、好材料視された。直営店全店に順次導入され、各店舗の朝礼時の様子確認や会社や従業員を守るため、SNS被害、カスタマーハラスメント対策などで映像データを活用するという。また、日々のオペレーション確認や、混雑状況をスマホで見ながら外で並んで待っている人を空いている階に案内するなど、機会損失の軽減にも役立てるとしている。
■トレファク <3093> 1,910円 +2 円 (+0.1%) 本日終値
トレジャー・ファクトリー<3093>が続伸。8日の取引終了後に発表した6月度の月次単体売上高で、既存店売上高が前年同月比12.8%増と34カ月連続で前年実績を上回ったことが好材料視された。梅雨入りが遅れ天候に恵まれた日が多かったことで、夏物衣料や生活家電、スポーツアウトドア用品などが好調だった。また、前年と比べて休日が2日多かったことも寄与した。なお、全店売上高は同22.3%増だった。
■UNEXT <9418> 4,220円 -380 円 (-8.3%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
U-NEXT HOLDINGS<9418>が大幅安。8日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年9月~24年5月)連結決算は、売上高2355億3700万円(前年同期比16.5%増)、営業利益235億3300万円(同51.2%増)、純利益130億1400万円(同55.5%増)と大幅増益となったものの、材料出尽くし感から売られたようだ。DX商材や家賃保証などのリカーリングサービスが継続的に成長した店舗サービスや、全てのサービス区分が堅調だった通信、新紙幣発行に伴う自動精算機の入れ替え特需があった業務用システムの3事業で3~5月期は四半期における過去最高の売上高・営業利益を達成した。また、コンテンツ配信事業がParavi統合効果と大幅なユーザー増により増収増益となったほか、エネルギー事業もU-POWER顧客増とUSENでんき収益性向上で大幅増益となり業績を押し上げた。なお、24年8月期通期業績予想は、売上高3160億円(前期比14.3%増)、営業利益285億円(同32.2%増)、純利益147億円(同34.1%増)の従来見通しを据え置いているが、会社側では「第4四半期に販促強化などを実行も通期着地は予想を上回る見込み」としている。
■ウエルシア <3141> 1,838円 -106.5 円 (-5.5%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
ウエルシアホールディングス<3141>は安い。8日取引終了後に3~5月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比2.2%増の3047億3400万円、純利益は同44.9%減の28億2400万円だった。大幅減益となったことが嫌気された。増収を確保したものの、会社計画(売上高3140億9500万円、純利益43億1800万円)との比較では売上高、純利益ともに下振れした。ポイントサービス変更による客数の伸び悩み、たばこや関連購買の減少が要因。税制改正の影響も響いた。なお、通期の増収増益見通しは据え置いた。
株探ニュース