【市況】1日の米国市場ダイジェスト:NYダウは50ドル高、長期金利上昇で伸び悩む
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウは50ドル高、長期金利上昇で伸び悩む
米国株式市場は反発。ダウ平均は50.66ドル高の39,169.52、ナスダック指数は146.70ポイント高の17,879.30で取引を終了した。
欧州株式市場でフランスの選挙結果を好感した買いが入り、その流れを受けて寄り付きは上昇。6月ISM製造業景気指数が市場予想に反し小幅に低下、3カ月連続での活動縮小となったことで、成長減速懸念から下落に転じた。長期金利の上昇も相場の重しとなり、ダウ平均は前営業日終値近辺で推移。ナスダック指数は根強い人工知能(AI)期待に買われたマイクロソフトなどが支えた。セクター別では自動車・自動車部品が大きく上昇し、テクノロジー・ハード・機器、ソフトウエア・サービスが続いた。一方、消費者サービス、ヘルスケア機器・サービス、素材などが下げた。
ペット用品を手掛けるチューイー(CHWY)が時間外取引で急伸した後、急落。「ロアリング・キティ」として知られる投資家キース・ギル氏がチューイー株式の6.6%に相当する900万株を購入したことが規制当局への届け出で明らかになった。また、ギル氏が保有する上位銘柄ゲーム会社のゲームストップ(GME)も売られた。
航空機メーカーのボーイング(BA)は、航空機の設計・製造を手掛けるスピリット・エアロシステムズ・ホールディングス(SPR)を株式交換を通じて買収することで合意したと発表。ボーイング、スピリットともに上昇した。EVメーカーのテスラ(TSLA)は今週発表予定の第2四半期の新車販売台数への期待から上昇。クルーズ船運営のカーニバル(CCL)やノルウェージャンクルーズ(NCLH)は、非常に強いハリケーン「ベリル」がカリブ海地域に大きな被害をもたらすとの警戒感から下落。ベリルの勢力は5段階で上から2番目のカテゴリー4。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、金融当局がインフレ率を2%に低下させるという目標を達成できると確信していると述べた。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米大統領選に向け財政赤字など意識した金利上昇でドル買い
1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、161円01銭へ下落後、161円73銭まで上昇し、161円47銭で引けた。米国の6月ISM製造業景況指数が予想外に前回から低下し、同雇用指数も50割れになり、一時ドル売りが強まった。しかし、米大統領選挙に向けて財政赤字やインフレ問題に関心が高まってきているといわれ、10年債利回りが4.40%台に低下後、4.49%台まで上昇する動きにともないドル買いが広がった。
ユーロ・ドルは1.0768ドルへ上昇後、1.0720ドルまで下落し、1.0740ドルで引けた。ユーロ・円は173円11銭から一時173円67銭まで上昇した。
ポンド・ドルは1.2707ドルへ上昇後、1.2633ドルまで下落。ドル・スイスフランは0.9001フランへ下落後、0.9045フランまで上昇した。
■NY原油:堅調推移で83.38ドル、一時83.64ドルまで値上り
NY原油先物8月限は堅調推移(NYMEX原油8月限終値:83.38 ↑1.84)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+1.84ドル(+2.26%)の83.38ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは81.38ドル-83.64ドル。中東情勢の悪化が引き続き警戒されたことで買いが強まり、通常取引終了後の時間外取引で83.64ドルまで一段高となった。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 40.01ドル +0.24ドル(+0.60%)
モルガン・スタンレー(MS) 99.16ドル +1.97ドル(+2.02%)
ゴールドマン・サックス(GS)463.66ドル +11.34ドル(+2.50%)
インテル(INTC) 30.84ドル -0.13ドル(-0.41%)
アップル(AAPL) 216.75ドル +6.13ドル(+2.91%)
アルファベット(GOOG) 184.49ドル +1.07ドル(+0.58%)
メタ(META) 504.68ドル +0.46ドル(+0.09%)
キャタピラー(CAT) 329.08ドル -4.02ドル(-1.20%)
アルコア(AA) 39.70ドル -0.08ドル(-0.20%)
ウォルマート(WMT) 67.48ドル -0.23ドル(-0.33%)
《ST》
提供:フィスコ