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【注目】前週末28日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

カドカワ <日足> 「株探」多機能チャートより

■カドカワ <9468>  2,579.5円 (-218円、-7.8%)

 東証プライムの下落率2位。KADOKAWA <9468> [東証P]が3日続急落。3月29日につけた2633円を下回り、約3ヵ月ぶりに年初来安値を更新した。カドカワがサイバー攻撃を受けた問題を巡り、ハッカー集団が犯行声明を出したことが27日伝わった。各メディアの報道によると、ハッカー集団は声明で身代金を要求し、これに応じなかった場合に盗んだデータを来月1日に公開するという。この犯行声明の真偽はわかっていない。先行き不透明感の一段の強まりが嫌気された。

■小林製薬 <4967>  5,223円 (-395円、-7.0%)

 東証プライムの下落率3位。小林製薬 <4967> [東証P]が続急落。28日、武見敬三厚生労働相の記者会見の内容について国内メディアが報じている。日本経済新聞電子版は「武見敬三厚生労働相は28日の記者会見で、小林製薬の『紅麹(こうじ)』原料を含む機能性表示食品による健康被害が疑われる死者が新たに76人判明したと明らかにした」と報じている。報道を嫌気した売りが膨らんだ。

■くら寿司 <2695>  4,045円 (-300円、-6.9%)

 東証プライムの下落率4位。くら寿司 <2695> [東証P]が5日続急落。米国子会社くら寿司USA <KRUS> が27日、2024年度第3四半期の未監査の暫定決算を発表。総売上高は約6310万ドル、既存店売上高は前年同期比約0.6%増を見込んだ。くら寿司USAの姥一(うばはじめ)CEOは決算のコメントで「カリフォルニア市場の予想外の軟化が大きく影響し、予想を下回る結果となった」とした。この発表を受け、くら寿司USAの株価は米国市場の時間外取引で急落しており、親会社のくら寿司にも売りが波及したようだ。

■東北新社 <2329>  500円 (-29円、-5.5%)

 東北新社 <2329> [東証S]が続急落。27日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、純利益を50億9800万円から34億6900万円(前期比13.7%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。米国子会社が出資している投資事業組合の出資持ち分について、ボラティリティが高く、連結財務諸表に与える影響が大きくなっており、今後の飛躍的な改善の見通しも立っていないため、財務の安定性の確立を目的に譲渡することを決定。それに伴い投資有価証券評価損19億8300万円を特別損失として計上することが要因としている。なお、売上高460億4500万円(同12.8%減)、営業利益21億6300万円(同19.2%減)は従来見通しを据え置いた。

■オークワ <8217>  918円 (-40円、-4.2%)

 オークワ <8217> [東証P]が大幅安で3日続落。27日の取引終了後に発表した第1四半期(2月21日-5月20日)連結決算が、売上高586億9700万円(前年同期比0.8%増)、営業損益3800万円の赤字(前年同期600万円の黒字)となり、営業赤字に転落したことが嫌気された。主力のスーパーで急激なインフレにより消費者の節約志向が高まる一方、値上げ効果で売上高は小幅ながら増収となったが、需給バランスや価格高騰に伴う原材料価格の変動、エネルギーコストや人件費の上昇によるコスト増加が損益を悪化させた。なお、25年2月期通期業績予想は、売上高2590億円(前期比4.7%増)、営業利益35億円(同21.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■三陽商 <8011>  2,401円 (-72円、-2.9%)

 三陽商会 <8011> [東証P]が続落。28日午前11時ごろに発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高153億7800万円(前年同期比3.7%減)、営業利益7億4700万円(同27.8%減)、純利益5億9000万円(同34.1%減)と大幅減益となったことが嫌気された。前年のリベンジ消費の反動に加えて、繰越在庫の大幅減少によるセール販売の落ち込みの影響が大きかった。なお、25年2月期通期業績予想は、売上高625億円(前期比1.9%増)、営業利益33億円(同8.3%増)、純利益31億円(同11.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■ハローズ <2742>  4,470円 (-65円、-1.4%)

 ハローズ <2742> [東証P]が続落。27日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)単独決算は、売上高497億3600万円(前年同期比8.1%増)、営業利益29億5000万円(同20.4%増)、純利益20億5100万円(同23.4%増)と増収増益となり、朝方はこれを好感する買いで高く始まったものの、買い一巡後は材料出尽くし感から利益確定売りに押される展開となった。原材料の高騰などによる商品価格の上昇を背景に、既存店売上高が伸長したことに加えて、プライベートブランド商品のシェアアップを図ったことなどが奏功した。なお、25年2月期通期業績予想は、売上高2017億5500万円(前期比3.2%増)、営業利益109億6000万円(同0.8%増)、純利益74億2000万円(同13.6%減)の従来見通しを据え置いている。

※28日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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