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【市況】アジア株 豪州株1カ月ぶり安値、世界の流れに逆行して追加利上げか 7月所得税減税&最低賃金引き上げ

アジア株 豪州株1カ月ぶり安値、世界の流れに逆行して追加利上げか 7月所得税減税&最低賃金引き上げ

東京時間14:00現在
香港ハンセン指数   17725.32(-364.61 -2.02%)
中国上海総合指数  2957.39(-15.13 -0.51%)
台湾加権指数     22898.23(-88.46 -0.38%)
韓国総合株価指数  2783.18(-8.87 -0.32%)
豪ASX200指数    7717.30(-65.71 -0.84%)
インドSENSEX30種  78945.63(+271.38 +0.34%)

アジア株はインドを除いて下落、投資家心理が悪化している。

FRB高官が慎重姿勢を維持していることから米国の利下げ後ずれが懸念されている。米インフレに進展が見られても早くとも利下げ開始は9月。カナダと豪州の5月消費者物価指数の伸びを受け世界的なインフレ再加速も警戒されている。米半導体大手マイクロンの業績見通しが期待外れだったことから、時間外で米ハイテク株が下落している。中国5月の工業企業利益が前月比+0.7%と前回の+4.0%から伸び率が大幅に減速したことを受け、中国の景気停滞懸念が高まっている。

香港株は大幅反落、約2カ月ぶり安値をつけている。シャオミやJDドットコム、美団、SMIC、アリババ、バイドゥ、レノボ、テンセントホールディングスなどハイテク関連が総じて下落している。中国海外発展や龍湖集団、新鴻基地産発展など不動産株も軒並み下落。そのほか、医療品やエネルギー、消費者サービスなども下落している。

上海株は反落、元安進行が懸念されている。オフショア人民元は対ドルで約7カ月ぶりに1ドル=7.30元の大台を突破した。当局が首都北京市で住宅ローン金利引き下げなどを含む住宅規制を緩和したことを受け、さらなる不動産支援策が期待されており下値では不動産株などの一角に買い戻しの動きが見られる。

豪州株は続落、約1カ月ぶり安値をつけている。序盤に1.6%近く下げ、約2カ月ぶりの日中下落率を記録した。家計圧迫懸念から食料・飲料などの生活必需品や、ホテルやレストラン、レジャー、アパレル、小売といった一般消費財サービス関連が総じて下落している。不動産や公益、金融、医療品なども軒並み下落している。

豪州5月の消費者物価指数が予想以上に上昇したことを受け、追加利上げ観測が高まっている。豪州は主要国で唯一、昨年末からインフレが上昇しているため、世界(※日本除く)の流れに逆行して追加利上げを実施する可能性がある。6月の消費者インフレ期待も上昇したほか、7月から所得税減税と最低賃金引き上げが予定されていることから、インフレがさらに上昇する可能性がある。

ドイツ銀行など一部金融機関は豪CPIを受け、8月に政策金利25bpの引き上げを予想している。きょうはハウザー豪中銀副総裁の講演が予定されており、タカ派姿勢を示すかが注目されている。

インド株は上昇、初めて7万9000ポイント台を突破した。素材やエネルギー、銀行株が上昇している。セメントメーカーのウルトラ・テック・セメントは4.5%高。ライバル企業のインドセメントの株式23%を取得するとの報告が材料視されている。

出所:MINKABU PRESS

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