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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

M&A総研 <日足> 「株探」多機能チャートより

■M&A総研 <9552>  3,450円 (-455円、-11.7%) 一時ストップ安

 東証プライムの下落率トップ。M&A総研ホールディングス <9552> [東証P]が急反落、一時ストップ安となった。政府が7日に公表した「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」の2024年改訂版案において、中小・小規模事業者の事業承継に関し、民間の仲介事業者について「買い手とは複数回のビジネスであるため、買い手の意向を強く反映するという、利益相反の問題が指摘されている」としたうえで、「利益相反構造を軽減する報酬体系の検討や、売り手・買い手が納得しやすい手数料水準を実現していく方向で具体的な検討を進める」と記載した。これを受け、M&A関連企業の収益性に及ぼす悪影響が警戒されたようだ。ストライク <6196> [東証P]やM&Aキャピタルパートナーズ <6080> [東証P]も急落となった。

■アイル <3854>  2,319円 (-211円、-8.3%)

 東証プライムの下落率3位。アイル <3854> [東証P]が急反落。前週末7日の取引終了後、24年7月期連結業績予想について、売上高を169億円から173億5000万円(前期比9.0%増)へ、営業利益を40億円から42億5000万円(同19.8%増)へ、純利益を26億8300万円から28億5100万円(同15.3%増)へ上方修正したが、営業利益で45億円強を見込んでいた市場予想を下回ることから、失望売りが出たようだ。上期に続き、下期も各事業ともに期首の計画を上回り堅調に推移していることに加えて、製販一体体制による案件回転率の向上、新パッケージの投入、機能強化及びオプションの充実による売上総利益率の向上などが寄与する。なお、あわせて期末配当予想を20円から24円へ引き上げており、年間配当予想は40円(前期31円)となる。

■カドカワ <9468>  3,233円 (-132円、-3.9%)

 KADOKAWA <9468> [東証P]が大幅反落。9日、自社グループの複数のウェブサイトが利用できない事象が発生していると発表した。8日未明からサーバーにアクセスできない障害が発生し、データ保全のため関連するサーバーを至急シャットダウンした。同日中に社内で分析調査を実施した範囲ではサイバー攻撃を受けた可能性が高いという。情報漏洩の有無についても調査を進めているとした。これを受け、先行き不透明感が高まったようだ。

■巴工業 <6309>  4,340円 (-105円、-2.4%)

 巴工業 <6309> [東証P]が反落。前週末7日の取引終了後、24年10月期の連結業績予想について、売上高を518億円から527億8000万円(前期比6.4%増)へ、営業利益を41億8000万円から45億4000万円(同12.2%増)へ、純利益を29億3000万円から31億3000万円(同14.5%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各60円の年120円としていた配当予想を中間・期末各63円の年126円にすると発表したが材料出尽くし感から売られたようだ。化学工業製品販売事業で機能材料関連、化成品関連及び工業材料関連を中心に好調が見込まれることが要因。また、機械製造販売事業で収益性の高い部品・修理の販売が伸長していることも寄与する。

※10日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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