【市況】ハイテク株が日経平均株価をけん引/オープニングコメント
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
6日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれる。5日の米国市場は、NYダウが96ドル高、ナスダックは330ポイント高だった。ADP雇用統計で民間部門の伸びが予想を下回ったため、早期利下げ期待を受けた買いが先行した。その後発表されたISM非製造業景況指数が予想以上に成長域に改善したため、長期金利の上昇に連れNYダウは一時下落に転じたが、根強い年内の利下げ期待を受けた買いに終盤にかけて上昇。ナスダックはエヌビディアが指数を押し上げ、終日堅調に推移し最高値を更新した。シカゴ日経225先物は大阪比445円高の38965円。円相場は1ドル156円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。米国市場では主要な株価指数は上昇し、特にエヌビディアなど半導体株の上昇が指数をけん引する格好となった。日経225先物はナイトセッションで一時38450円まで下げる場面も見られたが、米国市場の取引開始後はこれといった調整もなく、終盤にかけて38980円まで買われていた。この流れから指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価をけん引することになりそうである。
昨日はレーザーテック<6920>が空売りファンドによるレポートをきっかけに急落したが、会社側は「不正会計の疑惑について明確に否定する」と開示しており、ショートカバーを誘う流れが強まるようだと、センチメント改善につながりそうだ。昨日の日経平均株価は25日線を下回って終えたが、本日は38990円辺りで推移する75日線を捉えてくる可能性もあるため、売り方の買い戻しの動きが強まりそうである。週末には米雇用統計を控えていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、押し目狙いのスタンスになるだろう。
物色としては、東エレク<8035>など半導体株にショートカバーを交えた資金流入が見込まれるほか、短期的ながら個人主体の資金はAI関連などにシフトすることが見込まれる。為替市場では1ドル=156円台と円高が一服していることもあり、輸出関連への自律反発を狙った動きなども意識されそうだ。一方、米長期金利が低下傾向をみせているなか、金融セクターなどは利益確定の流れが意識されそうである。
《AK》
提供:フィスコ