【材料】高成長が期待されるPRコンサルティング会社
マテリアルG <日足> 「株探」多機能チャートより
マテリアルグループ<156A>はPRコンサルティング事業が主力。分業制により各スタッフが高い専門性を有することで、高いPR企画力を有することが同社の特徴。PRコンサルティング事業の売上高の約40%が広告代理店向け、約60%が発注元である事業会社となっている。電通や博報堂などの大手広告代理店はグループ内にも同社のようなPR会社を持つが、同社の高いPR企画力を評価されこれら大手広告代理店からの注文は年々増加傾向にある。
これまでの業績推移を振り返ると2021年以降特に成長力が高まり、20年8月期売上高20億円に対し24年8月期は58億円まで伸びる見通し。2019年から青崎氏、吉田氏がCEOまたCFOに就任し、経営管理の強化及び積極的なM&Aの実行が背景にあげられる。特に、組織規模が拡大する中でも人材リソースを適切に管理することなどで、従業員1人あたりの生産性を適切にコントロールすることで、23年8月期の営業利益率は15%を超え、これは類似企業のベクトルの11%、サニーサイドアップの7%を上回る。
現状は入ってくる案件に対し、キャパシティーの問題ですべてには応えられていない。そのため、中核子会社である株式会社マテリアル単体の従業員数は現在約150人であるが、引き続き採用を加速し、中長期的には1,000人体制を目指し、業容拡大を図る方針。
またIPOの前には発行済み株式数の大半を株式会社アドバンテッジパートナーズ傘下のファンドが保有し、現在も同ファンド保有が45%程度あるが、ファンドのスタンスは同社の中長期的な成長による株価値上がり益の追求となっており、プライム市場上場による売出しを目指す方針。
株主還元にも積極的で、高成長の一方、配当性向が33%と比較的高水準にあることは評価される。
《NH》
提供:フィスコ