【材料】坪田ラボ---24年3月期は減収なるもライセンス契約のマイルストーンを達成
坪田ラボ <日足> 「株探」多機能チャートより
坪田ラボ<4890>は13日、2024年3月期決算を発表した。売上高が前期比29.5%減の6.73億円、営業損失が6.49億円(前年同期は1.67億円の利益)、経常損失が6.36億円(同1.44億円の利益)当期純損失が6.41億円(同0.90億円の利益)となった。
研究開発では引き続き、新規知財の発見及び新規パイプライン追加のための基礎研究、知財の導出及び共同研究先であるパートナー企業との研究開発を強化した。また、バイオレットライト技術を用いた近視抑制のための医療機器開発(TLG-001)の検証的臨床試験(治験)における被験者の組み入れが完了し、脳疾患関連のパイプラインであるTLG-005のパーキンソン病、うつ病、軽度認知症(MCI)の特定臨床研究における被験者組み入れも完了した。この他にも、眼血流増大の効果がある緑内障の点眼薬を適応拡大し、近視の進行を予防する点眼薬として開発しているプロジェクト(TLM-007)の特定臨床研究が開始された。
公的資金においては、3つの大型資金を獲得した。「老齢犬の認知機能低下に対する介入による認知機能改善機器の研究開発」が、「令和5年度成長型中小企業等研究開発支援事業(GoTech 事業)」に、「網膜色素変性症に対する革新的医療機器の開発」が、「令和5年度TOKYO戦略的イノベーション促進事業における助成事業」として、「光照射による月経不順治療機器」が、「令和5年度女性のためのフェムテック開発支援・普及促進事業における助成事業」として採択された。
事業開発では、TLG-001の検証的臨床試験の被験者の組み入れが完了し、ジンズホールディングスと締結したライセンス契約のマイルストーンを達成した。また、同社が保有し、また今後保有する点眼薬に関する知的財産権及び研究開発成果に関し、ロート製薬と知的財産権実施許諾契約を締結し、新しい点眼薬(TLM-018)の開発に着手した。この他、ヘルスケア分野でのコモディティ開発にも注力し、NECパーソナルコンピュータとの特許等実施・使用許諾契約に基づき、同社よりバイオレットライトLED搭載パーソナルコンピュータが発売された。
2025年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比78.2%増の12.00億円、営業利益が1.31億円、経常利益が1.30億円、当期純利益が1.00億円を見込んでいる。
《HH》
提供:フィスコ