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【市況】ダウ平均は上昇もIT・ハイテク株に売り強まり、ナスダックは逆に大幅安=米国株前半

NY株式19日(NY時間13:19)(日本時間02:19)
ダウ平均   38037.74(+262.36 +0.69%)
ナスダック   15399.74(-201.76 -1.29%)
CME日経平均先物 37285(大証終比:+185 +0.50%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は上昇しているもののIT・ハイテク株に売りが強まっており、ナスダックは逆に大幅安となっている。一方、銀行やエネルギー、産業など従来の景気循環株は買われており、ダウ平均をサポートしている。

 イスラエルがイランに対して報復攻撃を行ったとのニュースが流れ、株式市場はアジア時間に売りが強まっていたが、イランも落ち着いた対応を示しており、いまのところエスカレートしそうな気配も見せていないことから、米株式市場も落ち着いた値動きで始まった。ただ、FRBの利下げ期待が大きく後退し、これまでの利下げに対する見直しの意識も高まる中でポジションを抱えて週末を迎えたくはない投資家も多く、第1四半期まで築いてきたIT・ハイテク株のロングポジションに調整を入れているのかもしれない。

 FOMC委員からもタカ派な発言が相次ぐ中、米株式市場は調整モードを継続している。今週も週足陰線で終わりそうな気配だ。

 このまま下落相場に突入すると見ている投資家はまだ少数派だが、調整はもうしばらく続くとの見方は多い。決算が続いており数字は良好だが、市場はさほどポジティブな反応を見せていない。来週からは大手ITも登場し、発表が本格化して行くが、4月に入ってからの調整モードをさらに続ける必要があるのか、見極めたい雰囲気もあるようだ。

 ネットフリックス<NFLX>が好決算を発表したものの下落していることもIT・ハイテク株の利益確定売りを誘っているようだ。第1四半期は好調だったものの、第2四半期の売上高見通しが予想に届かなかった点が嫌気されているほか、来年から四半期ごとの加入者数と加入者1人当たり売上高の報告を停止すると発表したこともネガティブに捉えている模様。

 エンターテインメントのパラマウント・グローバル<PARA>が時間外で上昇。同社にはM&Aの動きが活発化しているが、今度はソニーと米投資会社アポロ<APO>が買収に向けて共同提案する方向で協議していると伝わった。

 IT・ハイテク株下落の中でもスーパー・マイクロ<SMCI>がきつい下げとなっている。同社は1-3月期(第3四半期)の決算公表日を4月30日と発表したものの、事前の暫定決算の数字の公表を見送ったことで警戒感が広がっている模様。同社は1月に好調な10-12月期(第2四半期)の暫定決算を発表し、今年の株高に火をつけていた。

 アメックス<AXP>が決算を受け上昇。1株利益、経常収益とも予想を上回った。同社のプレミアム・クレジットカードに消費者が殺到した。

ネットフリックス<NFLX> 556.31(-54.25 -8.89%)
パラマウント<PARA> 12.52(+1.55 +14.13%)
アメックス<AXP> 229.70(+12.20 +5.61%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 758.55(-169.94 -18.30%)

アップル<AAPL> 165.12(-1.92 -1.15%)
マイクロソフト<MSFT> 400.08(-4.19 -1.04%)
アマゾン<AMZN> 174.88(-4.34 -2.42%)
アルファベットC<GOOG> 155.66(-1.80 -1.14%)
テスラ<TSLA> 149.59(-0.34 -0.23%)
メタ<META> 484.78(-17.02 -3.39%)
AMD<AMD> 149.65(-5.43 -3.50%)
エヌビディア<NVDA> 811.22(-35.49 -4.19%)
イーライリリー<LLY> 732.60(-13.35 -1.79%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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