【市況】株価指数先物【寄り前】 13週線水準で強弱感が対立
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38500 +110 (+0.28%)
TOPIX先物 2692.0 -1.5 (-0.05%)
シカゴ日経平均先物 38465 +75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
16日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。予想を上回る決算が好感されたユナイテッドヘルス・グループ<UNH>が5%を超す上昇となり、NYダウを支える形となった。NYダウは前日まで6営業日続落で1100ドル超下げていたこともあり、押し目を拾う買いが入ったとみられる。また、国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済成長率を3.2%と予想。1月時点の予測から0.1ポイント引き上げたことも材料視された。一方、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はシンクタンク主催の討論会に参加し、利下げに踏み切るまでにはさらに時間を要するとの認識を示した。これがタカ派発言と受け止められ、米長期金利の上昇が重荷となった。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比75円高の3万8465円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万8430円で始まり、その後は3万8400円を中心とした上下100円程度の狭いレンジで推移。米国市場の取引開始直後に3万8290円まで売られた後は、一時3万8650円まで買われる場面も見られた。買い一巡後は3万8400円~3万8600円辺りのレンジで推移し、3万8500円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、米国で利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まるなか、前日の大幅な下落に対する自律反発にとどまりそうだ。為替市場では円相場が1ドル=154円70銭台と円安に振れるなか、為替介入への警戒も高まろう。
日経225先物はナイトセッションでは小動きだったが、一時3万8290円まで下げる場面も見られ、ボリンジャーバンドの-2σ(3万8160円)に接近してきた。-1σ(3万8860円)との推移が意識され、オプション権利行使価格の3万8500円を中心とした上限の権利行使価格3万8250円から3万8750円辺りのレンジを想定しておきたい。週足では13週移動平均線が3万8540円辺りで推移しているため、同線が抵抗線として意識されてくるようだと、中期トレンドが悪化するなかで、ショートが入りやすいと考えられる。
反対に13週線を上回っての推移をみせてくるようだと、-1σ辺りを意識した3万8500円から3万8875円辺りでトレードに向かわせよう。もっとも、決算発表が本格化してくるほか、中東情勢の緊迫化を受けて、積極的にポジションを傾けてくる動きは期待しづらく、スキャルピング中心のトレードとなりそうだ。
16日のVIX指数は18.40(前日は19.23)に低下した。一時19.56まで切り上がる場面も見られたが、その後は急伸した反動から低下したようだ。週足の一目均衡表では昨年10月末の上昇局面では雲下限に抑えられる形状だった。今回は雲下限を突破し、雲上限(19.67)に接近している。雲を上放れてくるとトレンドが強まりやすく、ショートを仕掛けてくる動きが入りやすいだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍(前日は14.25倍)と変わらず。一時14.14倍まで下げており、14.18倍辺りで推移する200日線を割り込み、2月7日に付けた14.13倍を捉えてきた。14.20倍辺りに位置している52週線も一時下回ってきたことで、いったんはNTショートを巻き戻す動きに向かわせた形である。ややNTロングの組成を考えつつも、再び200日線、52週線を割り込んでくると、昨年9月末に付けた13.55倍辺りが今後意識されてきそうだ。
株探ニュース