【市況】【投資部門別売買動向】海外勢が2週ぶりに買い越す一方、個人は3週ぶりに利益確定売りに動く (3月第3週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●海外勢が2週ぶりに買い越す一方、個人は3週ぶりに利益確定売りに動く
東証が28日に発表した3月第3週(18日~22日)の投資部門別売買動向(現物)によると、週明けから買い戻される中、日銀のマイナス金利解除決定によるアク抜け感や円安進行で買いが加速し、日経平均株価が前週末比2180円高の4万888円と3週ぶりに急反発したこの週は、海外投資家が2週ぶりに買い越した。買越額は960億円だった。前週は875億円の売り越しだった。海外投資家は先物の投資部門別売買動向では日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物、日経225マイクロの合計で2週連続の売り越しだった。売越額は448億円。現物と先物の合算では2週ぶりに買い越し、買越額は512億円だった。前週は6690億円の売り越しだった。証券会社の自己売買は8週連続で買い越し、買越額は9424億円と前週の2893億円から急拡大した。
一方、個人投資家は3週ぶりに売り越し、売越額は8726億円と1月第2週以来およそ2ヵ月ぶりの大きさだった。前週は4942億円の買い越しだった。相場の急反発で逆張り志向の強い個人は利益確定売りに動いた格好だ。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は11週連続で売り越した。売越額は722億円と前週の6851億円から大幅に縮小した。
日経平均が3週ぶりに急反発する中、海外投資家が2週ぶりに買い越す一方、個人投資家は3週ぶりに利益確定売りに動いた。
■投資部門別売買代金差額 (3月18日~22日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
3月 ―――
第3週 960 ▲722 ▲8,726 [ ▲6,993 ▲1,733 ] 40,888円 ( +2180 円)
第2週 ▲875 ▲6,851 4,942 [ 2,364 2,577 ] 38,707円 ( -981 円)
第1週 1,763 ▲6,865 3,274 [ ▲513 3,787 ] 39,688円 ( -221 円)
2月 ―――
第4週 3,834 ▲2,589 ▲905 [ ▲2,337 1,431 ] 39,910円 ( +812 円)
第3週 ▲786 ▲2,235 ▲918 [ ▲1,906 987 ] 39,098円 ( +611 円)
第2週 3,013 ▲4,554 ▲3,164 [ ▲3,439 274 ] 38,487円 ( +1589 円)
第1週 3,663 ▲5,490 2,277 [ 103 2,173 ] 36,897円 ( +739 円)
1月 ―――
第5週 1,783 ▲1,421 569 [ ▲1,261 1,831 ] 36,158円 ( +406 円)
第4週 4,105 ▲3,692 2,946 [ ▲137 3,083 ] 35,751円 ( -212 円)
第3週 3,841 ▲1,915 ▲1,854 [ ▲2,918 1,064 ] 35,963円 ( +386 円)
第2週 9,557 ▲105 ▲10,695 [ ▲8,163 ▲2,531 ] 35,577円 ( +2199 円)
第1週 1,405 49 ▲336 [ ▲1,150 813 ] 33,377円 ( -86 円)
12月 ―――
第4週 ▲2,020 ▲891 ▲2,834 [ ▲3,280 445 ] 33,464円 ( +295 円)
第3週 565 ▲2,035 ▲2,103 [ ▲3,013 910 ] 33,169円 ( +198 円)
第2週 2,378 257 ▲3,298 [ ▲2,123 ▲1,174 ] 32,970円 ( +662 円)
第1週 ▲5,868 1,270 4,194 [ 1,557 2,637 ] 32,307円 ( -1123 円)
11月 ―――
第5週 ▲3,687 ▲111 456 [ ▲612 1,068 ] 33,431円 ( -194 円)
第4週 ▲10 2,370 ▲894 [ ▲1,566 671 ] 33,625円 ( +40 円)
第3週 3,629 ▲238 ▲5,722 [ ▲5,068 ▲654 ] 33,585円 ( +1017 円)
第2週 783 ▲547 ▲2,545 [ ▲2,973 427 ] 32,568円 ( +618 円)
第1週 576 2,135 ▲3,868 [ ▲3,289 ▲578 ] 31,949円 ( +958 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース