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【市況】株価指数先物【寄り前】 オーバーシュート気味の上昇が意識されやすい


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 40370 +770 (+1.94%)
TOPIX先物 2763.0 +46.0 (+1.69%)
シカゴ日経平均先物 40335 +735
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは3日続伸で1カ月ぶりに最高値を更新した。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を5会合連続で据え置いた。また、足もとで予想を上回るインフレ指標の発表を受け、利下げ観測が後退していたが、年内3回とする利下げ姿勢を維持したことが買い安心感につながった。なお、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は会見で、インフレのさらなる鈍化を示す経済指標を待つ姿勢を改めて示した。ナスダック指数は3週間ぶり、S&P500指数は連日で最高値を更新。S&P500業種別指数は自動車・同部品、運輸、銀行が上昇した一方で、ヘルスケア機器・サービス、医薬品・バイオテクノロジー、エネルギーが下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比735円高の4万0335円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円安の3万9570円で始まり、直後に付けた3万9460円を安値にリバウンドを見せると、3万9780円~3万9980円辺りのレンジを継続。祝日取引では開始早々に4万円を回復すると、その後も4万円~4万0190円辺りで推移していた。FOMC通過後にレンジを切り上げ、終盤にかけて一時4万0390円まで上げ幅を広げる場面も見られ、4万0370円と高値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップで始まることになろう。日経225先物は7日以来の高値を更新しており、ボリンジャーバンドの+2σ(4万0380円)を捉えてきた。4万円の大台を回復し一気に高値を更新してきたことで、ショートカバーが強まりやすいだろう。買い一巡後は+2σ水準で膠着感が強まる可能性はあるものの、バンドが収斂から拡大に向かうなか、+3σが位置する4万1100円を意識したトレンド形成が期待されそうだ。

 日経平均株価は窓を空けての上昇で一気に最高値更新が見込まれる。インデックスに絡んだ商いが集中することで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する形となろう。また、買い遅れていた投資家による資金流入も強まり、オーバーシュート気味の上昇が意識されやすいだろう。

 日経225先物は7日に付けた高値(4万0340円)とのダブルトップが意識される可能性もあるため、オプション権利行使価格の4万0250円と4万0375円のレンジから、4万0375円を上回っての推移となるかが注目されそうだ。同水準での底堅さがみられる局面では、+3σを意識したロングが強まりそうだ。そのため、4万0125円から4万0875円と広めのレンジを想定しておきたい。

 VIX指数は13.04(前日は13.82)に低下した。前日には200日移動平均線に上値を抑えられる形から25日線を割り込んでいたが、20日は13.52に位置する75日線を割り込み、1日に付けた直近安値(13.08)を下回った。FOMC通過後のアク抜けは想定されていたが、明確に下へのトレンドを見せたことで、ショートカバーを強めてくる展開が意識されてきそうだ。

 なお、19日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍に低下した。25日線に上値を抑えられる形となり、一時14.51倍と前日の安値水準まで低下した。本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引するほか、米国の時間外取引ではマイクロン・テクノロジー<MU>が決算評価から15%ほど上昇していることもNTロングに振れやすくさせよう。ただし、期末接近による配当志向の流れからバリュー株への資金流入に加え、1ドル=151円台前半の円安を背景に輸出関連株なども物色されやすく、トレンドが出にくい可能性もあるだろう。

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