【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):多摩川HD、ユトリ、山大
多摩川HD <日足> 「株探」多機能チャートより
多摩川ホールディングス<6838>がストップ高。同社は4日取引終了後、4~8日に米ミネアポリスで開催される米国物理学会(APS March Meeting2024)で、東北大学などと共同で量子暗号通信向けの開発について発表することを明らかにしており、これが材料視されたようだ。今回開発した成果は、光通信デバイスの新設計手法に関するもので、微小電気機械システム(MEMS)と呼ばれる半導体製造技術を利用した微小デバイスから人工衛星を用いた光通信用の設計まで可能とするものになるという。
■yutori <5892> 7,130円 +1,000 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
yutori<5892>がストップ高。この日、新ブランド「GULL(ガル)」を「ZOZOTOWN」でブランドオープンすると発表しており、好材料視された。「GULL」は、「Products with urban colors」をコンセプトに、都会的な彩りを纏うユニセックスアイテムを展開するブランド。7日からZOZOTOWN内で、アノラックやジャケットなど全8型を販売開始する予定としている。
■山大 <7426> 5,110円 +705 円 (+16.0%) ストップ高 本日終値
山大<7426>がストップ高。4日の取引終了後に近畿財務局に提出された大量保有報告書で、個人投資家の塩満健一氏の保有割合が8.06%と、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資。なお、報告義務発生日は2月26日としている。
■サイエンスアーツ <4412> 745円 +100 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値
サイエンスアーツ<4412>がストップ高。ITシステムの設計や運用保守を手掛けるJTP<2488>がこの日午前11時ごろ、サイエンスAが提供するライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」へ「Azure OpenAI Service」を連携したと発表した。自社の「Third AI 生成AIソリューション」を活用して開発を行ったという。この発表内容を手掛かりにサイエンスAに物色の矛先が向かったようだ。
■JTP <2488> 1,140円 +150 円 (+15.2%) ストップ高 本日終値
JTP<2488>が急動意したほか、AI CROSS<4476>も17%超水準を切り上げ1300円台に駆け上がるなど、人工知能(AI)関連に位置付けられる銘柄群への投資資金の攻勢が目立つ。両銘柄とも昨年来高値更新にはまだ大分距離があり、相対的な出遅れ感が買いを誘導している。JTPはAIインテグレーションサービスの「Third AI」を通じ、最新のAI技術を駆使したプラットフォーム導入で顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する。また、AIクロスはショートメッセージ(SMS)の配信サービスを展開するが、AIを活用した解析サービスも展開し、企業のマーケティング支援でも実力を発揮している。
■サイオス <3744> 765円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
サイオス<3744>の上値追い鮮烈。株価は前日に1本値のストップ高で約2年ぶりの高値を更新したが、600円台は依然として値ごろ感があり、きょうも売り圧力の乏しさに着目した投資資金の攻勢に陰りは見られない。システム開発及び保守を手掛け、人工知能(AI)分野にも傾注、今年1月下旬から米マイクロソフト<MSFT>が提供する生成AIサービス「Azure OpenAI Service」の導入や活用を支援する技術コンサルティングの提供を開始するなどしており、関連株物色の波に乗った。自社開発の主力製品「LifeKeeper」が好調で今12月期営業黒字化見通し。トップラインの伸びを拠りどころに来期以降の利益回復にも期待が大きい。
■まんだらけ <2652> 2,279円 +269 円 (+13.4%) 本日終値
まんだらけ<2652>が急反発。4日の取引終了後に3月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的としている。効力発生日は4月1日。
■ヌーラボ <5033> 1,718円 +178 円 (+11.6%) 本日終値
ヌーラボ<5033>が大幅高で6日ぶりに反発。午前10時30分ごろ、同社のプロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」が、米国最大級のソフトウェアレビューサイト「G2.com」主催の「BEST SOFTWARE AWARD 2024」のプロジェクトマネジメント部門でTOP50にランクインしたと発表しており、好材料視された。「G2.com」は、イリノイ州に本社を置く、250万件以上のレビューが集まる世界最大級のB2Bソフトウェアレビューサイト。今回、TOP50にランクインした「Backlog」は、05年にリリースし、現在はクラウド版/オンプレミス版の2種類を提供しており、世界で120万人以上のユーザーに使用されているという。
■HPCシステムズ <6597> 2,717円 +280 円 (+11.5%) 本日終値
HPCシステムズ<6597>が続急伸で昨年来高値2600円を更新した。科学技術用高性能コンピューターの開発・販売及びソリューション事業を展開、スーパーコンピューターのほか量子コンピューター分野でも豊富な知見を有する。人工知能(AI)分野での展開材料も豊富で同関連株としても人気化素地を内包している。4日取引終了後、Preferred Computational Chemistry、ENEOSホールディングス<5020>と共同で、多様な目的で活用される計算プログラム「GRRM20 with Matlantis」を開発したことを発表。化学反応経路を自動探索して、研究開発を加速させるソリューションの提供を行う。これを材料視する買いを呼び込んだ。
■ニーズウェル <3992> 1,127円 +94 円 (+9.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
ニーズウェル<3992>が3日続伸し新値追い。同社は4日取引終了後、大手ホテルからオーダーシステム更改を先行受注したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。今回の受注は、大手ホテルが進めているホテル内店舗のオーダーシステム更改における一部レストランでの先行受注で、会計処理を行うPOSレジ、顧客のテーブルで注文を入力するモバイル端末、注文内容を各所に伝達するネットワークやオーダー処理システムなどのハード更改に加え、システム移行・設計・構築・保守運用・プロジェクト管理などのソフト面も含んでいるという。
■Kudan <4425> 1,473円 +300 円 (+25.6%) ストップ高 本日終値
Kudan<4425>がストップ高。正午ごろ、エヌビディア<NVDA>のエッジAIプラットフォーム向け「Kudan Visual SLAM」(KdVisual)をリリースすると発表しており、これを好感した買いが入ったようだ。エヌビディアのエッジAIプラットフォーム「Jetson」は、生成AIを含むあらゆるAI技術のために提供されているGPU付きプラットフォーム。今回、Jetson向けに、深層学習技術も盛り込んだKdVisualに対する最適化開発を完了したことで、Kudanとエヌビディアの顧客となるロボット・自動運転・デジタルツインなどの開発者は、従来のLiDARに加えてカメラを使用する環境においても、両社双方の製品能力を最大限に引き出した製品開発ができるようになったという。なお、これにあわせて3月18~21日にアメリカで開催される世界最大規模のAI技術カンファレンス「NVIDIA GTC 2024」に出展するとしている。
●ストップ高銘柄
サクシード <9256> 1,308円 +300 円 (+29.8%) ストップ高 本日終値
AVILEN <5591> 3,725円 +700 円 (+23.1%) ストップ高 本日終値
シルバエッグ <3961> 1,685円 +300 円 (+21.7%) ストップ高 本日終値
Laboro.AI <5586> 1,701円 +300 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
など、26銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース