【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイスペース、名村造、ペプドリ
アイスペース <日足> 「株探」多機能チャートより
ispace<9348>は続急伸。同社は直近13日、24年3月期連結業績予想について売上高を30億5000万円から23億7000万円(前期比2.4倍)へ下方修正した一方、営業損益を71億8200万円の赤字から59億600万円の赤字(前期110億2300万円の赤字)へ上方修正すると発表。これを手掛かりとした買いが続いている。一部のミッション3のランダー部材に納品遅れが発生し、原価発生とそれに伴う売り上げ計上が翌期以降に繰り越される見込みという。損益面ではミッション2に関する長納期品の計上タイミングの後ろ倒しにより、販管費が減少することが寄与する見通し。
■ミツバ <7280> 1,414円 +300 円 (+26.9%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
ミツバ<7280>はストップ高。2018年5月以来およそ5年9カ月ぶりの高値圏に浮上してきた。14日の取引終了後、24年3月期連結業績予想について売上高を3220億円から3400億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を150億円から190億円(同2.8倍)へ上方修正すると発表。配当予想も3円から6円(前期3円)に増額しており、これを好感した買いが入った。中国エリアでの販売低迷の影響を受けたものの、想定以上の円安や価格改善、固定費抑制などが奏功した。なお、同時に発表した第3四半期累計決算は売上高が2568億7200万円(前年同期比8.3%増)、営業利益が144億5100万円(同4.0倍)だった。
■ムゲンエステート <3299> 1,431円 +300 円 (+26.5%) ストップ高 本日終値
ムゲンエステート<3299>に物色人気集中。同社は首都圏を営業エリアに不動産流動化事業を展開しており、中古不動産を買い取りリフォームして再販するビジネスで高水準の需要をとらえている。14日取引終了後に発表した23年12月期決算は売上高が前の期比65%増の516億4000万円、営業利益が同2倍となる59億3600万円といずれも目覚ましい伸びを示した。また、続く24年12月期も売上高が前期比18%増の608億9600万円、営業利益が同16%増の68億6100万円と2ケタ増収増益を見込んでおり、これが好感された。また、株主還元にも積極的で前期年間配当を従来計画の53円から10円増額し63円とし、今期については更に5円増配となる68円を計画。これも株高を強く後押しする形となった。
■三井海洋開発 <6269> 2,736円 +500 円 (+22.4%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位
三井海洋開発<6269>が急騰。14日の取引終了後、23年12月期の連結決算を発表。同時に24年12月期の業績予想を開示し、円ベースの売上収益は前期比9.1%増の5531億3700万円、最終利益は同24.3%増の170億1900万円となる見通しを示した。また、前期の年間配当を20円と2期ぶりに復配したうえで、今期の年間配当は40円を計画しており、ポジティブ視されたようだ。同社は連結財務諸表の原文と業績予想を米ドルで表示する。参考として示す円ベースの前期決算と今期の業績予想は、1ドル=141円83銭で換算している。今期はFPSO(浮体式石油生産・貯蔵・積み出し装置)の建造工事が進捗すると想定する。
■名村造船所 <7014> 1,718円 +300 円 (+21.2%) ストップ高 本日終値
名村造船所<7014>がストップ高まで買われ、昨年来高値を更新した。同社は14日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(23年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比19.4%増の116億8700万円となり、通期計画の140億円に対する進捗率が83%強に達していることが好感されたようだ。売上高は同4.3%増の969億5500万円で着地。主力の新造船事業が船価の改善や原価の削減などで堅調だったほか、修繕船事業が伸びたことが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。
■ヒラノテクシード <6245> 2,057円 +337 円 (+19.6%) 一時ストップ高 本日終値
ヒラノテクシード<6245>は一時ストップ高。同社は14日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(23年4~12月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比13.9%増の26億3800万円となり、通期計画の29億2000万円に対する進捗率が90.3%に達していることが好感されているようだ。売上高は同14.8%増の347億900万円で着地。エネルギー関連分野を中心に生産が順調に推移し、高収益案件が寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。また、期末配当を従来計画比32円増額の60円にすると発表したことも好材料視されたもよう。これにより、中間配当の28円をあわせた年間配当は88円(前期は56円)となる。
■東洋炭素 <5310> 6,270円 +1,000 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率4位
東洋炭素<5310>はストップ高。14日の取引終了後、23年12月期の連結決算発表にあわせ、24年12月期の業績と配当予想を公表。今期の売上高は前期比9.6%増の540億円、経常利益は同3.1%増の105億円を見込む。前期に続き過去最高益の更新を計画するほか、前期の年間配当を20円増額したうえで、今期の年間配当予想を前期比10円増配の120円としており、株価を刺激する材料となった。半導体関連ではシリコン半導体用途の需要は力強さを欠くとしながらも、SiC(炭化ケイ素)半導体用途において旺盛な需要が継続すると想定する。同時に東洋炭素は、配当性向30%以上の安定した利益還元を継続して行う新たな方針を導入した。
■ペプチドリーム <4587> 1,479円 +235.5 円 (+18.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ペプチドリーム<4587>が急反発した。14日の取引終了後、23年12月期の連結決算とともに24年12月期の業績予想を開示した。今期の売上収益は前期比21.9%増の350億円、最終利益は同2.4倍の73億円を計画し、ポジティブ視されたようだ。創薬開発事業ではペプチド─放射性核種複合体(RI-PDC)プログラムの進捗と拡大を見込むほか、放射性医薬品事業ではアルツハイマー領域などの伸長を想定する。同社はあわせて、保有するレイズバイオ<RYZB>の株式について、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ<BMY>が実施する公開買い付けに応じると公表した。公開買い付けが成立した際には株式売却対価として約105億円を受領する見込み。前期にその他の包括利益として時価評価額の増加分が反映されているため、24年12月期の連結業績への影響は軽微としている。
■三井E&S <7003> 956円 +150 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率6位
三井E&S<7003>がストップ高。14日の取引終了後、24年3月期の業績予想の上方修正を発表した。売上高予想は200億円増額して3000億円(前期比14.4%増)、経常利益予想は70億円増額して160億円(同27.7%増)に引き上げた。減益予想から一転、増益を計画する形となり、買い戻しを誘ったようだ。子会社での建機エンジン事業が好調に推移する。海外土木建築工事の受注工事損失引当金の取り崩しを実施したことも寄与する。4~12月期の売上高は前年同期比24.3%増の2153億6100万円、経常損益は116億9000万円の黒字(前年同期は4億4700万円の赤字)となった。
■THK <6481> 3,115円 +478.5 円 (+18.2%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率7位
14日に決算を発表。「今期最終は13%増益へ」が好感された。
THK <6481> [東証P] が2月14日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年12月期の連結最終利益は前の期比13.2%減の183億円になったが、24年12月期は前期比13.1%増の208億円に伸びる見通しとなった。
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