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【材料】TDSE---3Qは先行投資が進む、今後は営業力強化に注力

TDSE <日足> 「株探」多機能チャートより

TDSE<7046>は31日、2024年3月期第3四半期(23年4月-12月)決算を発表した。売上高は前年同期比7.3%増の18.75億円、営業利益は同23.0%減の1.80億円、経常利益は同22.7%減の1.80億円、四半期純利益は同6.6%減の1.23億円となった。

コンサルティング事業において、主要顧客のもとで、「大規模×長期化」を進めているが、今期は一部既存顧客の事業環境変化による影響が見られた模様。一方で新規案件として、大手自動車関連製造業や、複数のLLM支援サービスの獲得が進んでいる。同社は企業案件の新規獲得を重要課題として、パートナー連携強化も含め、さらなる営業取組の強化に注力していく。
プロダクト事業において、X社(旧Twitter社)によるデータ有償化の影響を受け、「QuidMonitor」の新規顧客獲得は大幅に進んでおり、SNSマーケティング市場の拡大に伴い、今後も当事業の拡大が期待される。
また対話型AIプラットフォーム「Cognigy」や自社生成AI「TDSE QAジェネレーター」を活用した大手金融機関での導入プロジェクトも終了し、来期導入に向けた他の大手企業とのトライアルを複数実施している。

なお、中期経営計画「MISSION2025」の成長戦略となるプロダクトラインナップ取組として、QUIDシリーズとしてブランド刷新を行った「Quid Compete」の提供開始を始めとして、「Quid Monitor」の機能として、OpenAI社GPTを用いた『AISearch』を提供開始。「Cognigy」では、OpenAI社GPTを含む複数社のLLMと連携した機能や、自社生成AI「TDSE QAジェネレーター」のクラウド版を提供開始。また今年度に想定していなかった新製品(テキストマイニングツール)提供にむけて、前倒しで外部よりプログラム購入し、4月提供にむけて改良を続ける。同社では、プロダクト開発組織に属する自社AI技術者だけでなく、新たにベトナム企業とのAIラボ型開発を開始したことで、開発スピード及び開発力の強化を進めるとしている。
急成長で拡大する生成AI市場での立ち位置を確保するためにも、新たに始めた「LLM推進支援サービス」によるLLM導入時における課題を明確化すると共に、LLMが搭載された「QuidMonitor」「Cognigy」等のプロダクト販売も強化させていく。

なお、2024年3月期通期は、売上高が前期比7.2%増の25.89億円、営業利益が同5.7%増の2.81億円、経常利益が同5.1%増の2.81億円、当期純利益が同15.5%増の1.95億円とする期初計画を据え置いている。

《SI》

 提供:フィスコ

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