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【市況】株価指数先物【寄り前】 FOMC後の反応は想定内


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 35860 -510 (-1.40%)
TOPIX先物 2528.0 -25.5 (-0.99%)
シカゴ日経平均先物 35875 -495
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 31日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通り、4会合連続で政策金利を据え置くことを決定した。FOMC声明では利上げの可能性を示唆する文言を削除したが、「直ちに利下げが必要なわけではない」との認識を示しており、3月の利下げ観測が後退したことが重荷となった。また、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が声明発表後の記者会見で「3月の利下げの可能性は高くない」と発言したこともあって、利益確定売りが優勢となった。S&P500業種別指数は、ヘルスケア機器・サービス、電気通信サービスの2セクターのみが上昇した一方で、メディア、ソフトウエア・サービス、耐久消費財・アパレル、テクノロジー・ハード・機器、小売の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比495円安の3万5875円だった。日経225先物(3月限)は日中比20円安の3万6350円で始まり、直後に付けた3万6370円を高値に膠着感が強まり、3万6200円~3万6300円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、3万5850円まで売られた。売り一巡後は3万5850円~3万5950円辺りでの推移となった。終盤にかけて3万6080円まで下落幅を縮めた直後に3万5790円まで売られるなど、荒い値動きを経て、3万5860円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り優勢の展開になりそうだ。朝方は前日のリバウンド過程で若干積み上がっているロングを解消する流れとなろうが、足もとの保ち合いレンジであるため、改めてショートを仕掛けてくる展開にはならないだろう。反対に前日の安値水準に接近する局面では、押し目待ち狙いのロングが入りやすい。

 また、米国市場の下げはセンチメントを冷ます要因とはなるが、NYダウ、S&P500指数が史上最高値圏で推移するなか、FOMCが利益確定のきっかけになる可能性は想定されていた。また、3月の利下げ観測は後退したものの、市場では最初の利下げは5月と予想する向きが増えていたこともあり、嫌気売りというよりは、最近の大型テック株の決算反応をみても、利益確定が入りやすい需給状況とみられる。

 そのため、オプション権利行使価格の3万5875円を中心とした上下の権利行使価格である3万5625円から3万6250円のレンジを想定する。寄り付き後にショートが強まる局面では、その後のカバーを狙ったロング対応とみておきたい。

 VIX指数は14.35(前日は13.31)に上昇した。25日移動平均線(13.22)が支持線として意識されるなか、75日線(14.35)を捉えてきた。ただし、FOMC通過後にショートを仕掛けてくる動きは想定されていたほか、29日に付けた15.35には届かなかったこともあり、ショートの勢いはそれほど強くないだろう。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.24倍に低下した。一時14.17倍まで下げており、14.20倍で推移する25日線を下回る場面も見られた。朝方はNTショートに振れたが、後場のインデックスに絡んだ資金流入によって、NTショートを巻き戻すリバランスの動きとなった。本日も朝方はNTショートが優勢になりそうだが、前日の安値水準で下げ渋るようであれば、NTロングでのスプレッド狙いにシフトする展開を意識しておきたい。

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