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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「調整は押し目買い、もたつき買いで対応」

株式評論家 富田隆弥

◆年初から6連騰を交えて、3万6000円台まで新春ダッシュに成功した日経平均株価だが、テクニカル指標の過熱点灯もあり、今週はさすがに調整して「初押し」となった。

◆例えばサイコロジカルライン9勝(1月12日時点)、騰落レシオ129%(同15日時点)など注意信号が多く表れていた。そして、日経平均株価は18日時点で3日続落し、RCI(9日線71%、26日線92%)も高値圏での陰転を暗示した。

◆1月4日大発会につけた安値の3万2693円から17日高値の3万6239円まで9日間で3546円幅(10.8%)も上げたのだから、3分の1押し(3万5000円近辺)や半値押し(3万4400円近辺)の調整を入れてもおかしくない。

◆ただし、新年早々の急騰劇は今年の日本株に対する期待の表れであり、調整を入れるなら押し目買いの動きも出てくる。新NISA(少額投資非課税制度)効果、東証による上場企業に対する低PBR改善要請などを背景に外国人投資家が買いを強めている。中国・上海取引所では日本株ETF(上場投資信託)に人気が殺到し、一時的に売買を停止したと聞く。上海総合やハンセン指数が昨年来安値を更新していることを踏まえれば、中国株を売って堅調な日本株に乗りかえる動きが強まっていることは否めない。

◆いずれにせよ、急伸した後のスピード調整はチャートのセオリーであり、歓迎すべきもの。日経平均株価は25日移動平均線(18日時点3万3815円)を維持するならば上昇基調に変わりはなく、史上最高値「3万8957円」を目指す流れも続く。ここからは「押し目買い、もたつき買い」を検討する局面となる。

(1月18日 記、次回更新は1月27日10時を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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