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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:技研製、カーブスHD、日経レバ

技研製 <日足> 「株探」多機能チャートより
■技研製作所 <6289>  2,149円  +242 円 (+12.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 技研製作所<6289>は大幅に3日続伸。10日の取引終了後に発表した24年8月期第1四半期(9~11月)の連結決算は、経常利益が前年同期比7.2%増の12億6500万円と順調な滑り出しとなった。加えて、シンガポールの建設工事会社で技術提携先のGuan Chuan Engineering Constructionに、鋼管杭回転切削圧入機「ジャイロパイラー」を納入したと発表。東南アジアの顧客に対する初の納入実績となったという。堅調な業況と今後の海外事業の成長を期待した買いを集めたようだ。9~11月期の売上高は前年同期比0.9%減の74億1800万円だった。鋼材などの建設資材価格の高止まりで公共事業における施工量の減少傾向が続き、販売面に影響を及ぼすなか、圧入工事事業では海外子会社が1社減少したこともあり減収となった。半面、建設機械事業では硬質地盤への掘削能力や施工効率を高めた新型機の販売が順調に進捗。ブラジルでの製品売り上げの計上なども寄与し、増収増益となった。

■カーブスHD <7085>  729円  +67 円 (+10.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 カーブスホールディングス<7085>が大幅高。10日の取引終了後に23年9~11月期連結決算を発表。売上高が前年同期比8.8%増の75億4400万円、営業利益が同63.9%増の10億3600万円となり、これが好感され買われている。テレビCMを集中投下し、ウェブを中心としたマーケティングを展開したことでヤング層(50~64歳)の入会が増加。シニア層(65歳以上)でも退会していた層の再入会が増えた。会員数(オンラインフィットネスなど含む)は前期末比3万2000人純増の80万9000人となった。

■アネスト岩田 <6381>  1,231円  +97 円 (+8.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 アネスト岩田<6381>が高い。10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。これを好感した買いが入っている。取得上限は150万株(自己株式を除く発行済み株数の3.69%)、または15億円。期間は1月11日から6月28日まで。

■カネカ <4118>  3,780円  +169 円 (+4.7%)  11:30現在
 カネカ<4118>が続急伸。11日付の日本経済新聞朝刊が「カネカはビル壁面などで使える建材と一体にした太陽光発電パネルの年間生産量を2030年までに現在の約3倍に増やす」と報じた。需要拡大が期待されている建材一体型の太陽光発電パネルの増産による中期的な業績押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。報道によると、兵庫県豊岡市の既存工場の生産能力を段階的に高めるほか、新工場の建設も視野に入れ、30年に年産30万平方メートルに増やすという。

■日経レバ <1570>  23,210円  +835 円 (+3.7%)  11:30現在
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続伸、未踏の2万3000円台に乗せた。前日に初めて2万2000円台に乗せ最高値を更新したが、2日連続で大台を替える異色の人気ぶりとなっている。日経平均株価にリンクされたETFで価格変動率が2倍に設定されていることが特徴。ここ個人投資家の思惑が錯綜するなか、商いが活発化している。きょうは日経平均が一気に3万5000円台を回復しバブル後の高値を更新中、日経レバはこれに連動する動きとなった。オプションSQを目前にコールオプションなどが大きく買われ、足もとで個人投資家の先高期待が鮮明となっているが、昨年12月末時点では日経レバの信用買い残は大幅に減少し、売り残が増加する状況にあった。また、前日時点の日証金でも大幅な売り長で貸借倍率は0.05倍という状況。足もとの値動きはショートポジションの個人投資家の思惑を大きく外れる動きとなり買い戻しを誘発している。

■四国化HD <4099>  1,894円  +60 円 (+3.3%)  11:30現在
 四国化成ホールディングス<4099>が続伸、一時69円高の1903円と値を飛ばし、昨年11月中旬以来約2カ月ぶりに昨年来高値を更新した。半導体関連の中小型株物色の流れが強まるなか、半導体材料などを手掛ける化学株に投資資金の攻勢が目立ってきた。そのなか化学品を収益の柱とする同社はファインケミカル部門で先端半導体材料に傾注しているが、会社側によると需要先は海外大手メーカーで、現状で引き合いが活発という。具体的な顧客企業は明らかにしていないものの、画像処理半導体(GPU)などはその対象候補として有力視される。生成AI市場の拡大が加速するなか、同社の中期的な収益成長シナリオに期待した買いが波状的に流入している状況にある。

■マーベラス <7844>  747円  +16 円 (+2.2%)  11:30現在
 マーベラス<7844>は3日続伸し、昨年来高値を更新した。10日の取引終了後、「ビックリマン」のスマートフォン向けゲームの配信決定を発表。今後の収益貢献を期待した買いが入り株価を押し上げた。タイトル名は「ビックリマン・ワンダーコレクション」で、2024年の配信を予定。ジャンルは「シールコレクションRPG」。基本プレイは無料だが、一部アイテムは課金制とする。アプリ内で集めたシールは裏面まで鑑賞可能で、本物のビックリマンシールを収集している体験を味わえるとしている。

■マネックスグループ <8698>  753円  +12 円 (+1.6%)  11:30現在
 マネックスグループ<8698>、セレス<3696>など仮想通貨(暗号資産)関連株の一角が買われている。米証券取引委員会(SEC)が10日、現物のビットコインを投資対象とするETFを初めて承認した。これを機に今後ビットコインへの投資が広がり、取引が活発化するとの期待から仮想通貨交換業を手掛ける両銘柄に物色が向かっている。

■エービーシー・マート <2670>  2,576円  +34 円 (+1.3%)  11:30現在
 エービーシー・マート<2670>が軟調。10日の取引終了後、24年2月期の期末配当予想を8円増額し37円に修正したと発表した。あわせて開示した第3四半期累計(3~11月)の連結決算は、売上高が前年同期比21.0%増の2523億2800万円、最終利益が同44.0%増の298億700万円だった。大幅な増収増益となったものの、通期の業績予想は据え置いた。今後の業況に対する投資家の慎重な見方を強める形となり、売りが促されたようだ。3~11月期は国内ではインバウンド需要の増加に伴って都心部の路面店の売り上げが回復。高単価スニーカーとアパレルの伸長により客単価も上昇した。11月中旬からのブラックフライデーセールはオンライン・実店舗ともに盛況だったという。海外では韓国、台湾、米国のいずれも増収増益となった。同社は23年9月1日付で1対3の株式分割を実施した。株式分割前のベースで今期の年間配当予想は196円と前期比26円の増配となる。

■サイゼリヤ <7581>  5,180円  -490 円 (-8.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 サイゼリヤ<7581>が4日ぶりに大幅反落となった。前日取引終了後に発表した24年8月期第1四半期(23年9~11月)決算は営業利益が前年同期比2倍となる34億5900万円と急拡大した。同社は中国をはじめ海外事業に力を入れているが、中国では新規出店効果などで売り上げが伸び全体収益が押し上げられている。また、同日に20万株、10億円を上限とする自社株買いも発表している。しかし、株価は目先出尽くし感から利食い急ぎの動きが優勢となった。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを形成した直後だったが、セオリー破りの値動きとなっている。

■パルHD <2726>  2,152円  -159 円 (-6.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 パルグループホールディングス<2726>が安い。10日の取引終了後、24年2月期の年間配当予想を20円増額して50円に修正したと発表した。前期の年間配当は23年9月1日付で実施した1対2の株式分割前のベースで75円だった。同時に、創業者の井上英隆会長が取締役相談役に退くとともに、創業家出身の井上隆太社長が代表権を返上したうえで、副社長の松尾勇副社長が代表権を持つ会長に就任する人事を発表した。事業をけん引してきた創業者が経営の一線を退いた後、一般的なオーナー系企業と同じような成長力を発揮できるかについては不透明との受け止めから、売り圧力が強まったようだ。同社は24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算も発表した。売上高は前年同期比18.1%増の1425億4500万円、最終利益は同29.5%増の103億5300万円だった。「3COINS」を中心に新規出店の加速と既存店の大型化を推進。衣料事業、雑貨事業ともに増収につなげた。加えて、同社は昨年10月31日に民事再生手続きの開始の申し立てを行ったレイ・カズンとの間で、店舗の一部やEC関連の事業資産などを譲り受ける契約を締結することを決めたと発表した。

■ベル24HD <6183>  1,661円  -94 円 (-5.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
 ベルシステム24ホールディングス<6183>が反落。10日の取引終了後に23年3~11月期連結決算を発表。売上高が前年同期比3.8%減の1130億3200万円、営業利益が同24.9%減の89億2100万円となり、これが嫌気されている。既存継続案件が拡大したほか、伊藤忠商事<8001>との協業強化によるシナジー案件も堅調だった。ただ、スポット需要による売り上げ減少があり、これが響き全体を押し下げた。なお、通期の小幅増収・営業減益見通しに変更はない。

■キユーピー <2809>  2,579円  -74 円 (-2.8%)  11:30現在
 キユーピー<2809>が8日ぶり反落。10日の取引終了後、23年11月期の連結決算発表にあわせ、24年11月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比5.5%増の4800億円、経常利益は同30.3%増の267億円を見込む。経常利益は3期ぶりの増益を計画するものの、市場参加者には今期の利益水準に物足りなさを感じる向きがあるようだ。直近で株価が連騰を続けていたことも相まって、売りが優勢となった。今期は中国や東南アジア、北米でブランド浸透を推進。海外事業の伸長に加え、鶏卵など主原料相場の上昇一服も利益を押し上げる要因となる。23年11月期の売上高は前の期比5.8%増の4550億8600万円、経常利益は同24.8%減の204億9000万円だった。値上げ効果があって増収となった一方、主原料やエネルギー価格などの上昇が響いて減益となった。同社は更に、オーストラリアでの販売会社の新設を発表した。

■楽天グループ <4755>  642.8円  -17 円 (-2.6%)  11:30現在
 全体相場が上値指向を強めるなか、楽天グループ<4755>が逆行安となっている。10日の取引終了後、23年12月期において、約700億円の繰延税金資産の取り崩しを実施し、法人所得税費用を計上する見込みとなったと発表。同時に、倉庫型ネットスーパーの運営に関し、運営方法の変更に伴って減損の兆候を確認し、減損テストの結果として23年12月期に減損損失約160億円を計上する見込みとなったと開示した。これらをネガティブ視した売りが優勢となっている。ネットスーパー事業に関して、同社は今後「楽天エコシステム」の活用や商圏拡大を通じた新規顧客の獲得などを通じ、早期の収益改善を目指すとしている。

■プログリット <9560>  1,308円  +300 円 (+29.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 プログリット<9560>はカイ気配スタート。10日の取引終了後に23年9~11月期単独決算を発表。売上高が前年同期比52.0%増の10億2500万円、営業利益が同2.1倍の3億2100万円と大幅な増収増益となっており、これを好感した買いが膨らんでいる。英語コーチングサービス「プログリット」やサブスクリプション型英語学習サービス「シャドテン」が大きく伸びた。通期の増収増益見通しに変更はない。

■クラウディア <3607>  463円  +80 円 (+20.9%) ストップ高   11:30現在
 クラウディアホールディングス<3607>は急速人気化。ウェディングドレスなど婚礼衣装メーカーで結婚式場の運営なども行うが、脱コロナを背景に足もとの業績は好調に推移している。10日取引終了後に発表した24年8月期第1四半期(23年9~11月)決算は営業利益が前年同期比10%増の8億8700万円となり、通期計画の6億円を大幅に超過した。これをポジティブ視する形で投資資金が集中した。

●ストップ高銘柄
 Amazia <4424>  468円  +80 円 (+20.6%) ストップ高   11:30現在
 ピクセラ <6731>  520円  +80 円 (+18.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ジィ・シィ企画 <4073>  708円  +100 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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