【市況】株価指数先物【寄り前】 3万4000円が射程に入る
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 33410 +90 (+0.27%)
TOPIX先物 2399.5 +8.0 (+0.33%)
シカゴ日経平均先物 33890 +570
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。「737MAX9」の事故を受けてボーイング<BA>が急落し、NYダウは一時200ドル超下落する場面も見られた。ただし、米長期金利の低下を受けてハイテク株を中心に買い戻され、エヌビディア<NVDA>が6%を超える上昇となったほか、アップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>など大手テック株が買われた。NYダウは3日続伸し、ナスダックは大幅に続伸した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、小売が上昇した一方で、エネルギー、電気通信サービス、銀行が下落した。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比570円高の3万3890円だった。日経225先物(3月限)は日中比40円高の3万3360円で始まり、その後は軟化し、5日の米国市場の取引開始直前には3万3270円と下落に転じる場面も見られた。ただし、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>など半導体株の一角が買われたことが支援材料となり、中盤にかけて切り返すと一時3万3600円まで買われた。終盤にかけて再び軟化する格好となり、3万3410円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップでのスタートとなろう。米ハイテク株が大きく買い戻されるなか、東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型をけん引する展開が見込まれる。日経225先物は足もとでボリンジャーバンドの+1σ(3万3440円)を挟んだ25日移動平均線(3万3090円)と+2σ(3万3790円)によるレンジ内で推移しているが、一気に+2σを捉え、昨年11月20日に付けた3万3770円を上放れてくることになりそうだ。
朝方はインデックスに絡んだ買いに加え、ショートカバーを誘う格好となり、オーバーシュート気味の上昇になりそうだ。買い一巡後は+2σを挟んで強弱感が対立する可能性はあるが、押し目狙いのロング対応とし、ショートは避けておきたい。そのため、+2σを中心としたオプション権利行使価格の3万3625円から3万4000円のレンジを想定する。+3σは3万4140円に位置しており、同水準に接近するようだと過熱感が警戒されよう。
VIX指数は13.08(前日は13.35)に低下した。12.88に位置する25日線を上回っており、同線が支持線として機能するかを見極めたいところだが、米ハイテク株の強い上昇からリスク選好に向かわせそうだ。同線を再び下回ってくるようだと、ショートカバーが強まる可能性が意識されそうである。
なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.93倍に低下した。昨年12月20日の14.34倍をピークに低下傾向を見せており、一気に75日線水準まで下げてきた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が軟調推移となり、日経平均型の重荷となっていたが、75日線を支持線としたリバウンドが想定され、NTショートを巻き戻す流れが強まる展開になりそうだ。
株探ニュース