市場ニュース

戻る
 

【通貨】為替週間見通し:ドルは底堅い値動きか、米早期利下げ観測後退で円買い縮小も

米ドル/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

 

【先週・今週の概況】
■日米金利差維持の予想で円売り強まる

先週・今週のドル・円は上昇。日米金利差縮小の可能性があることから、リスク回避的なドル売り・円買いが観測された。12月28日に140円25銭までドル安・円高が進行したが、米長期金利の反発を受けてドル売りは縮小し、29日の取引で141円台後半まで戻した。1月2日の取引では米国の早期利下げの思惑が消えていないことから、140円台後半までドル安円高に振れる場面があったが、米長期金利は底堅い動きを維持したことを受けてリスク回避的なドル売りは再び縮小した。3日の取引では米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表され、現行の日米金利差は維持されるとの思惑が浮上し、ドル・円は143円台に上昇した。4日の取引では一部雇用指標の改善を好感してドル買い・円売りはさらに拡大した。

5日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時146円に接近した。この日発表された12月雇用統計内容が市場予想を上回ったことから、早期利下げ観測は一段と後退し、長期金利上昇に伴うドル買いが活発となった。その後発表された12月ISM非製造業景況指数は市場予想を下回ったため、ドル売り・円買いが一時優勢となったが、米長期金利は底堅い動きを維持したため、リスク回避的なドル売り・円買いは縮小。ドル・円は144円67銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:140円25銭-145円97銭。

【来週の見通し】
■ドルは底堅い値動きか、米早期利下げ観測後退で円買い縮小も

来週のドル・円は底堅い値動きか。米国のインフレ指標が注目され、早期利下げ観測をさらに弱める内容だった場合、長期金利は底堅い動きを維持し、リスク選好的なドル買い・円売りが続くとみられる。昨年12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨によると、政策金利はピークに近づいたとの認識で一致し、同時に2024年の利下げの方向性が示された。ただ、12月雇用統計は予想を上回る内容だったことから、政策金利は長期間据え置きとなる可能性は残されており、リスク回避的なドル売り・円買いが正に拡大する可能性は低いとみられる。12月消費者物価指数指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回った場合、米長期金利高・ドル高の要因になりやすい。

一方、日本銀行は1月開催の金融政策決定会合で、現行の大規模緩和政策を堅持する見通し。金融緩和政策の継続を見込んだ円売りがすみやかに縮小するとの見方は少ないため、ドル・円は日米金利差を意識して底堅い動きを保つことが想定される。

【米・12月消費者物価コア指数(CPI)】(11日発表予定)
11日発表の米12月消費者物コア指数(コアCPI)は前年比+3.8%と予想されている。市場予想を上回り、早期利下げ観測がさらに後退した場合はドル買い要因に。

【米・12月生産者物価指数(PPI)】(12日発表予定)
12日発表の米12月生産者物価コア指数(コアPPI)は前年比+2.0%の見通し。インフレ鈍化が一服すれば、米金利高・ドル高の相場展開となる可能性がある。

予想レンジ:143円00銭-146円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均