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【市況】伊藤智洋が読む「2024年新春相場 マーケット・シナリオ」

2024年前半の日経平均株価は、横ばいか下降のどちらかになる公算
1. 日経平均株価は上昇した翌年が上値重い
 図1と図2は、 日経平均株価の月足です。図中の破線で囲った部分は、1990年から2022年までの期間で年初から年末まではっきりとした上昇の流れを作った年とその翌年の動きです。価格がいったん下げて、下げた分を戻した年や、年の前半に大きく上昇しても、年の後半に上げ分の大部分を押し戻されている年は、長く値幅の伴った上昇場面が表れていても、年間ではっきりとした上昇の流れができている年としていません。
 1990年以降の期間では、1999年、2003年、2005年、2013年、2017年、2019年がはっきりとした上昇の流れを作った年です。
 図1、図2を見ると、過去6回の上昇局面の翌年は、上げた分を下げるか、高値圏で横ばいに推移する展開となっています。
 前年の上げ分のすべてを押し戻された年は、2000年、2018年、2020年です。2004年、2006年、2014年は上げ下げを繰り返し、ジグザグに横ばいの展開となっています。
 過去6回のケースでは、横ばい、下降のどちらでも、1月または4月に戻り高値をつけて、いったん値幅の大きな下げを経過しています。
 2000年、2004年、2006年はそれぞれ4月まで堅調に推移した後、4月に戻り高値をつけて、5月、6月までの期間で一気に大きく下げる展開となっています。
 2014年、2018年、2020年は1月に戻り高値をつけた後、3月頃までの期間、下げ幅の大きな動きになっています。
図1 日経平均株価 月足1(前年がはっきりとした上昇)
【タイトル】
図2 日経平均株価 月足2(前年がはっきりとした上昇)
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