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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):K&Oエナジ、第一生命HD、レスターHD

K&Oエナジ <日足> 「株探」多機能チャートより
■K&Oエナジーグループ <1663>  2,233円  +52 円 (+2.4%)  本日終値
 K&Oエナジーグループ<1663>が続伸した。日本経済新聞電子版が27日取引終了後、「INPEXやK&Oエナジーグループはうがい薬などに使う『ヨウ素』を増産する」と報じた。K&Oエナジは2025年に年産能力を1800トン強と、約1割引き上げるとしており、中期的な業績押し上げ効果を期待した買いを誘ったようだ。報道によると、ヨウ素大手の同社は約30億円を投じて子会社の工場において地下水から抽出したヨウ素を濃縮する設備を増強する。INPEX<1605>も地下水をくみ上げる井戸の増設に向けて検討に入ったとしている。

■第一生命HD <8750>  2,976.5円  +31 円 (+1.1%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>や東京海上ホールディングス<8766>、MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>など、保険株の一角が堅調に推移。27日の取引終了後、日銀が長期国債買い入れの四半期予定(通称オペ紙)を発表した。1月以降は、中期・長期ゾーンの1回当たりのオファー額の下限を引き下げたほか、超長期ゾーンとなる「残存期間10年超25年以下」と「同25年超」の1カ月のオファー回数をそれぞれ1回ずつ減らした。これをサプライズとする受け止めもあって、28日の円債市場では債券需給が和らぐとの見方から、超長期金利に強い上昇圧力が掛かっている。超長期債の大きな買い手となっているのは国内の生損保であることから、保険株に対しては運用環境の好転による収益押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。東証の業種別指数で「保険業」は上昇率上位となっている。

■レスターHD <3156>  2,791円  +28 円 (+1.0%)  本日終値
 レスターホールディングス<3156>がしっかり。27日の取引終了後、デクセリアルズ<4980>と、半導体やケミカル材料、その他デバイスの販売・マーケティング領域における戦略的パートナーシップ形成に向けた協議を行うことで合意したと発表。業績へのプラス効果を期待した買いが入ったようだ。最先端材料で豊富な知見を持つデクセリと戦略的パートナーシップを構築し、販売・マーケティング活動の強化につなげる。デクセリの商材を基軸として、車載及びフォトニクス分野の販路開拓を行うほか、アジア地域で生産性の高い販売オペレーションの運営体制も整える。

■トレンドマイクロ <4704>  7,592円  -500 円 (-6.2%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 トレンドマイクロ<4704>が大幅安。きょう28日に12月期末配当の権利落ち日を迎え、権利取り狙いで買っていた向きの売りが出た。同社は11月の四半期決算発表時に、23年12月期末配当の総額を1000億円とする大規模な配当実施目標を示していた。1株当たり配当目標金額は約738円(9月末時点の配当支払対象株式数に基づく)と想定しており、これが意識されているようだ。

■川崎汽船 <9107>  6,101円  -249 円 (-3.9%)  本日終値
 川崎汽船<9107>や商船三井<9104>、日本郵船<9101>が軒並み安となり、東証の業種別指数で「海運業」は下落率でトップとなった。デンマークの海運大手APモラー・マースクが27日、今後数日から数週の間に、スエズ運河と紅海を経由してコンテナ船を数十隻運航することを計画していると明らかにしたと報じられている。紅海ではイエメンの親イラン武装組織フーシによる商船攻撃が相次ぎ、海上運賃の上昇の思惑が広がるなか、マースクは24日にも船舶航行再開に向けた準備を進めていることを明らかにしていた。海運大手の方針に変化がないとの受け止めから、海上運賃上昇を巡る思惑も再び後退する形となり、海運株への売りを促したようだ。

■JT <2914>  3,612円  -107 円 (-2.9%)  本日終値
 JT<2914>やキヤノン<7751>など12月期決算銘柄が総じて安い。この日は12月期末の配当と株主優待の権利落ち日となり、この影響が出ている。堀場製作所<6856>やAGC<5201>、花王<4452>が下落し、クボタ<6326>や住友林業<1911>、INPEX<1605>が軟調。ミズホメディー<4595>とムゲンエステート<3299>が大きく水準を切り下げた。

■レーザーテック <6920>  37,230円  -880 円 (-2.3%)  本日終値
 レーザーテック<6920>が9日ぶりに反落。6月期決算企業の同社の株価は、中間期の12月期末配当落ちを考慮した基準値を下回って推移する。売り方による買い戻しに一巡感が出るなか、直近の連騰を受けた過熱感が意識されたようだ。前日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇は力強さに欠け、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>は上昇した半面、マイクロン・テクノロジー<MU>やブロードコム<AVGO>が下落するなどまちまちの展開となった。こうしたなか、米長期金利は時間外取引で低下が一服しており、東京市場でのグロース系の半導体株の重荷となっているようだ。アドバンテスト<6857>やソシオネクスト<6526>、KOKUSAI ELECTRIC<6525>などが軟調に推移している。

■DCMホールディングス <3050>  1,335円  -25 円 (-1.8%)  本日終値
 DCMホールディングス<3050>が5日ぶりに反落した。27日の取引終了後、24年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。今期の経常利益の見通しを306億円から280億円(前期比5.3%減)に引き下げた。ケーヨー<8168>の連結子会社化による影響などを反映した。段階取得差益による特別利益の計上もあって、最終利益予想は引き上げたものの、3~11月期は増収ながら消費者の節約志向などを背景に厳しい事業環境にあったことも意識され、業績の更なる上振れを期待していた投資家の売りを促したようだ。今期の営業収益予想は据え置いた。既存店売上高は当初の見込みを下回っているものの、ケーヨーの売上高が加わることを踏まえたという。3~11月期の営業収益は前年同期比1.1%増の3608億1400万円、経常利益は同9.4%減の228億1800万円、最終利益は同38.0%増の215億5500万円となった。

■BTM <5247>  2,210円  +378 円 (+20.6%) 一時ストップ高   本日終値
 BTM<5247>が一時ストップ高まで買われた。同社は27日取引終了後、いよぎんホールディングス<5830>傘下の伊予銀行とビジネスマッチング契約を締結したと発表。これが材料視されたようだ。同社と伊予銀は、地方企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)などに向け協業体制を構築することで一致。同社は未開拓のエリアでの案件獲得を目指すとしている。

■麻生フオームクリート <1730>  661円  +100 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値
 麻生フオームクリート<1730>は3日ぶり急反発。東京証券取引所が27日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を28日売買分から解除すると発表。取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。日本証券金融も28日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

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