【市況】27日の米国市場ダイジェスト:NYダウは111ドル高、早期利下げ期待高まる
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NY株式:NYダウは111ドル高、早期利下げ期待高まる
米国株式市場は続伸。ダウ平均は111.19ドル高の37,656.52ドル、ナスダックは24.60ポイント高の15,099.18で取引を終了した。
高値警戒感に、寄り付き後、まちまち。その後、連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを織り込み、長期金利が大幅に低下すると、買いが先行した。金利先安観にハイテクも買われ、終日、底堅く推移。5年債入札が強い結果となると、金利が一段と低下し再び買いの勢いが強まった。高値付近で売り買い交錯したのち、終盤にかけて相場は上げ幅を拡大し終了。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方、エネルギーが小幅安となった。
電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は人気の「モデルY」の改良版の量産が24年半ばにも開始される可能性が報じられたほか、同社の第4四半期の納車台数を巡り強気の見方をアナリストが示したため、期待感から上昇。ソーシャルメディア、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)はアナリストが目標株価を引き上げ、上昇。メディアのアルティス(ATUS)は著名投資家のザビエ・ニエル氏がアルティスポルトガルの買収意向を示し、買われた。携帯端末のアップル(AAPL)は連邦特別行政高裁が国際貿易委員会(ITC)による同社スマートウォッチ販売禁止措置を一時保留する判断を下し、堅調推移。
アップルを技術特許侵害で提訴した医療テクノロジー会社のマシモ(MASI)は売られた。ソフトウエア会社のマイクロソフト(MSFT)は、NYタイムズ紙が著作権侵害で同社とオープンAIを提訴し、下落。高級フィットネスジムやスポーツセンターなどを運営するライフタイム・グループ・ホールディングス(LTH)は最高財務責任者(CFO)が年末で辞任すると発表し、下落した。
ダウは過去最高値を更新した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米長期金利の大幅低下を受けてドル売り強まる
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は142円66銭から141円55銭まで下落し、141円81銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の最速で来年3月の利下げ開始を織り込んだほか、5年債入札が強く、長期金利低下に伴うドル売りが加速した。
ユーロ・ドルは1.1060ドルから1.1123ドルまで上昇し、1.1106ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)よりも前にFRBが利下げ開始するとの見方にユーロ買いが加速。ユーロ・円は158円39銭まで上昇後、157円30銭まで反落。ポンド・ドルは1.2740ドルから1.2803ドルまで上昇。ドル・スイスは0.8532フランから0.8409フランまで下落した。
■NY原油:反落で74.11ドル、一時74ドルを下回る
NY原油先物2月限は反落(NYMEX原油2月限終値:74.11 ↓1.46)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は、前営業日比-1.46ドルの74.11で通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.92ドル-75.66ドル。ロンドン市場で75.66ドルまで買われたが、米国市場の後半にかけて売りが強まり、一時74ドルを下回った。通常取引終了後の時間外取引では主に74ドル台で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 33.84ドル -0.02ドル(-0.05%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.66ドル +0.82ドル(+0.88%)
ゴールドマン・サックス(GS)384.48ドル +2.87ドル(+0.75%)
インテル(INTC) 50.76ドル +0.26ドル(+0.51%)
アップル(AAPL) 193.15ドル +0.10ドル(+0.05%)
アルファベット(GOOG) 141.44ドル -1.38ドル(-0.96%)
メタ(META) 357.83ドル +3.00ドル(+0.84%)
キャタピラー(CAT) 298.12ドル +2.49ドル(+0.84%)
アルコア(AA) 34.81ドル +0.94ドル(+2.77%)
ウォルマート(WMT) 157.88ドル +1.47ドル(+0.93%)
《ST》
提供:フィスコ