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【市況】株価指数先物【寄り前】 過熱を警戒も、11月高値3万3770円が射程に入る


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 33320 +190 (+0.57%)
TOPIX先物 2332.0 -1.0 (-0.04%)
シカゴ日経平均先物 33330 +200
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは連日で過去最高値を更新し、ナスダック指数は2022年1月以来となる1万5000ポイントを回復した。足もとで米連邦準備理事会(FRB)高官らによる早期利上げ観測を牽制する発言が相次いでおり、この日もアトランタ連銀のボスティック総裁が早期利下げの緊急性は想定していないとの見解を示した。ただし、FRBは来年の早い時期に利下げに転じるとの見方は根強く、相場を押し上げる格好となった。S&P500業種別指数は商業サービス・用品のみが下落した一方で、自動車・同部品、エネルギー、耐久消費財・アパレル、銀行、メディアの上昇が目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比200円高の3万3330円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比140円高の3万3270円で始まり、直後に付けた3万3240円を安値に上げ幅を広げ、一時3万3620円まで急伸する場面も見られた。その後は徐々に上げ幅を縮めており、米国市場の取引開始後は3万3300円を挟んだ保ち合いを継続し、3万3320円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開が見込まれる。日経225先物はナイトセッションで窓を空けて上昇し、足もとで上値抵抗線として機能していた25日移動平均線を明確に上回った。その後の強い上昇で一気に3万3620円まで買われ、買い一巡後は上げ幅を縮めたものの、ボリンジャーバンドの+2σを突破し+3σに接近したため、いったんは跳ね返されるところであろう。

 上げ幅を縮めたとはいえ、25日線を上回っての推移を継続しており、同線が位置する3万3090円が支持線として意識されやすい。+2σが位置する3万3430円辺りでは利食いも入りやすいと考えられ、オプション権利行使価格の3万3125円から3万3375円のレンジ推移になりそうだ。ただし、米国市場の上昇を受けてロング優勢の流れになりやすく、+2σと3万4120円辺りで推移している+3σによるレンジに移行する可能性がある。過熱が警戒されてくるものの、11月20日に付けた3万3770円が射程に入るなか、高値更新からのショートカバーが強まる展開が意識されるため、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 日銀の植田和男総裁の会見で来年の政策変更の可能性が無くなったわけではないが、当面は緩和政策が継続することになりそうだ。日米金利差縮小によるポジション圧縮への過度な警戒感が和らぐなか、改めて年末高へのセンチメントに向かいそうである。

 VIX指数は12.53(前日は12.56)に低下した。小幅な値動きで推移しており、引き続き25日線に上値を抑えられている。ボトム圏での膠着が続いており、週末に控えている11月の米個人消費支出(PCE)の結果次第では一段と低下傾向が強まる可能性があろう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に上昇した。一時14.27倍まで上げ幅を広げる場面も見られ、8月2日以来の水準まで上昇してきた。200日線が支持線として意識されてきており、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。

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