【市況】株価指数先物【寄り前】 3万3000円回復でセンチメントが改善
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 33050 +330 (+1.00%)
TOPIX先物 2371.0 +18.0 (+0.76%)
シカゴ日経平均先物 33045 +325
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
11日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。ニューヨーク連銀が発表した11月の米消費者調査は、1年先のインフレ期待が2カ月連続で低下した。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げを見送り、来年の早い段階で利下げを開始するとの見方が強まった。12日に11月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、積極的な売買は手控えられたものの、NYダウは年初来高値を更新した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、消費者サービス、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、自動車・同部品、メディア、電気通信サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比325円高の3万3045円だった。日経225先物(3月限)は日中比10円安の3万2710円で始まり、直後に付けた3万2690円を安値に切り返しており、3万2790円~3万2920円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り上げると、終盤にかけて上げ幅を広げ、3万3050円とナイトセッションの高値で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い優勢の展開が見込まれる。日経225先物はナイトセッションでの強い値動きにより、心理的な抵抗線として意識されていた25日移動平均線(3万2980円)を上回ってきた。ショートカバーが強まりやすく、センチメント改善によって3万3000円辺りでの押し目狙いのロングも入りそうだ。まずは買い一巡後の3万3000円処の底堅さを見極める動きとなろうが、3万3000円とボリンジャーバンドの+1σが位置する3万3430円辺りのレンジに移行することが意識されよう。
日経225先物は25日線突破により、いったんは達成感が強まるほか、米国でCPI発表を控えていることから積極的な売買は手控えられる。ただし、米国市場で半導体株が買われていることで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるだろう。3万3000円処で底堅さがみられるようだと、断続的なショートカバーが指数を押し上げてくる展開がありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万2875円から3万3375円辺りのレンジ推移を想定する。
VIX指数は12.63(前日は12.35)に上昇した。ただし、先週末にボトム圏での保ち合いを下放れてきており、自律反発の範囲内だろう。下向きで推移する25日線に上値を抑えられるトレンドを形成するなか、リスク選好に傾きやすいと考えられる。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.90倍に上昇した。日米金利差を狙ったポジションを解消する流れが警戒されているが、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引する格好となり、若干ではあるが日経平均型優位の流れであった。先週末に下回った75日線を上回っての推移だったほか、米国市場の流れを受けて本日もややNTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。
株探ニュース