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【市況】11月の米雇用統計、積極利下げへの期待は正当化できない

 日本時間の22時半に発表になった11月の米雇用統計は予想を上回る内容となった。これを受けて過熱感も指摘されていた短期金融市場での米利下げ期待が後退し、米国債利回りも上昇しているほか、米株式市場は時間外でネガティブな反応が見られている。為替市場ではドルが買い戻されている状況。

 非農業部門雇用者数(NFP)は19.9万人の増加となった。ストライキ中の自動車労働者の復帰が3万人貢献した。特に予想外だったのが、労働参加率が上昇したにもかかわらず、失業率が3.7%に2ポイント低下したこと。前回は3.9%だったが、4%台に悪化するか注目されていた。平均時給も前月比で0.4%の上昇となった。

 本日の数字からは労働市場の減速は確認できず、市場が期待している来年のFRBの積極利下げへの期待は正当化できない。

*米雇用統計(11月)22:30
・非農業部門雇用者数
結果 19.9万人
予想 18.3万人 前回 15.0万人

・失業率
結果 3.7%
予想 3.9% 前回 3.9%

・平均時給
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.2%(前月比)
結果 4.0%
予想 4.0% 前回 4.0%(4.1%から修正)(前年比)

・労働参加率
結果 62.8%
予想 62.7% 前回 62.7%

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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