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【市況】29日の株式相場見通し=上値重い展開、円高進行が重荷に

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 29日の東京株式市場は引き続き上値の重い展開が予想され、日経平均株価は3万3000円台前半でもみ合う展開が想定される。前日の欧州株市場では独DAXが高かったものの、英FTSE100や仏CAC40が下落するなど高安まちまちの展開だった。一方、米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに小幅ながらプラス圏で引けている。この日は複数のFRB高官による発言機会があり、ウォーラーFRB理事が講演で、インフレ率が一段と低下した際の利下げの可能性にも言及した。これを受け米長期金利が低下するなど、株式市場の相対的な割高感が後退したことが買いを促した。しかし、目先高値警戒感からダウの上値も重い展開で、買い一巡後は伸び悩んでいる。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も小幅な上昇にとどまったが、こちらは引けにかけて強含みで推移し上げ幅をやや広げて着地した。東京市場では今週に入り主力株に利益確定の売り圧力が強まり、日経平均は下値を探る展開を強いられているが、下値では押し目買いニーズが強く下げ幅も限定的だ。きょうも海外投資家などの買いが下支えする形で日経平均は下値抵抗力を発揮する公算が大きい。ただ、外国為替市場で一段と円高に振れていることは、輸出セクター中心にネガティブ材料となり、取引時間中は為替の動向に左右される可能性もある。

 28日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比83ドル51セント高の3万5416ドル98セントと反発。ナスダック総合株価指数は同40.733ポイント高の1万4281.756だった。

 日程面では、きょうは2023国際ロボット展が東京ビッグサイトで12月2日までの日程で行われるほか、安達日銀審議委員が愛媛県の金融経済懇談会で挨拶を行う。海外ではニュージーランド中銀の金融政策決定会合、タイ中銀の政策金利発表、11月の独消費者物価指数(CPI)速報値、7~9月期米実質GDP改定値のほか、地区連銀経済報告など。

出所:MINKABU PRESS

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