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【市況】株価指数先物【寄り前】 基本スタンスは押し目待ち狙いのロング対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33400 -50 (-0.14%)
TOPIX先物 2368.5 -2.5 (-0.10%) 
シカゴ日経平均先物 33405 -45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。シスコシステムズ<CSCO>は、前日の取引終了後に発表した四半期決算は予想を上回ったが、通期計画を下方修正したことが嫌気され急落した。また、朝方に四半期決算とあわせて通期見通しを発表したウォルマート<WMT>も予想を下回ったとして大きく売られており、この2銘柄がNYダウを押し下げる格好となった。

 ただし、新規失業保険申請件数は前週比1万3000件増の23万1000件と予想を上回り、8月以来の高い水準だったことから、労働市場のひっ迫が緩和されていると受け止められた。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めの長期化観測が後退するなか、下値は限られた。また、米長期金利が低下したことも下支えとなった。S&P500業種別指数は保険、ソフトウエア・サービス、メディアが上昇した半面、食品・生活必需品小売、自動車・同部品、エネルギーが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比45円安の3万3405円だった。日経225先物(12月限)は日中比変わらずの3万3450円で始まり、その後は3万3390円~3万3490円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れ、一時3万3210円まで売られる場面も見られた。ただし、売り一巡後は終盤にかけて下落幅を縮めており、3万3400円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢で始まることになりそうだ。昨日の日経225先物は朝方に3万3620円まで買われた後、米中首脳会談後のバイデン米大統領の発言を受けて、前場終盤にかけて3万3220円まで売られたものの、売り一巡後は前日の終値水準での推移となるなど、底堅さが見られていた。ナイトセッションでも一時3万3210円まで売られた後は下げ渋りを見せている。バイデン米大統領の発言について米国市場では材料視されておらず、ショートを仕掛けづらくさせそうだ。

 日経225先物は、6月半ばに付けた年初来高値3万3710円が意識されるなか、直近の急ピッチの上昇に対する利益確定の動きが入りやすい面はある。ただし、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジ内での動きを継続するなか、+2σは3万3620円まで上昇しており、過熱感は和らぐ格好となっている。短期的にはショートを入れつつも、基本スタンスは押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の3万3250円から3万3625円とのレンジを想定する。

 VIX指数は14.32(前日は14.18)に上昇した。ただし、一時13.68まで低下する場面も見られており、徐々にレンジを切り下げる形状である。方向性としては9月安値の12.68を意識したトレンドのなか、リスク選好に向かわせよう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍に低下した。ハイテク株が軟化する局面において一時14.06倍まで低下したが、その後のリバランスによって上昇に転じる場面も見られた。14.05倍に位置する200日移動平均線や14.03倍辺りで推移している52週線が支持線として意識されるため、方向性としてはNTロングでのスプレッド狙いが有効な需給状況とみておきたい。

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