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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):石油資源、コムシスHD、AOKIHD

石油資源 <日足> 「株探」多機能チャートより
■石油資源開発 <1662>  5,430円  +495 円 (+10.0%)  本日終値
 石油資源開発<1662>が後場に急騰。10日、24年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高の見通しを3061億円から3254億円(前期比3.3%減)、最終利益の見通しを340億円から450億円(同33.2%減)に引き上げた。年間配当予想は50円増額して250円(前期比120円減配)とする。さらに取得総数300万株(自己株式を除く発行済み株式総数の5.53%)、取得総額200億円を上限とする自社株買いも公表しており、これらをポジティブ視した買いが集まった。原油価格の上昇や、為替レートが想定よりも円安で推移したことに伴い、国内原油、天然ガス、LNG(液化天然ガス)の販売価格が上昇する。自社株の取得期間は11月13日から24年8月30日。取得した自己株式の全数を同年9月30日に消却する。

■コムシスHD <1721>  3,309円  +283 円 (+9.4%)  本日終値
 9日に決算を発表。「上期経常が46%増益で着地・7-9月期も62%増益」が好感された。
 コムシスホールディングス <1721> [東証P] が11月9日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比45.8%増の148億円に拡大し、通期計画の345億円に対する進捗率は5年平均の34.2%を上回る43.1%に達した。
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■AOKIHD <8214>  1,105円  +92 円 (+9.1%)  本日終値
 AOKIホールディングス<8214>が急伸。9日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を見直した。売上高の見通しを1805億円から1850億円(前期比5.0%増)、最終利益の見通しを58億円から68億円(同20.7%増)に引き上げた。年間配当予想は13円増額して40円(前期比20円増配)とした。プライム銘柄ながらPBR(株価純資産倍率)は0.7倍程度で割安感が意識されるほか、配当利回りは4%に迫る水準とあって、これらをポジティブ視した買いを集めたようだ。下期は期初の予想をおおむね据え置いた。コロナ禍を経て社会経済活動が正常化するなか、原価上昇に対する対応が奏功し、4~9月期は売上高が前年同期比7.2%増の810億5500万円、最終利益が同3.4倍の20億6300万円となった。

■J-オイルミルズ <2613>  1,880円  +137 円 (+7.9%)  本日終値
 J-オイルミルズ<2613>は大幅高で約3カ月ぶりに年初来高値を更新した。9日の取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表。売上高を2500億円から2450億円(前期比5.9%減)へやや引き下げた一方、営業利益を40億円から70億円(同9.5倍)へ大幅に引き上げており、これが好感された。エネルギーコストなどが前回公表時の想定よりも軟化していることや、適正な販売価格維持への継続的な取り組みが利益を押し上げる。あわせて配当予想を35円から60円(前期20円)に増額修正した。同時に発表した4~9月期決算は売上高が1246億7000万円(前年同期比1.4%増)、営業利益が49億3900万円(前年同期1億5000万円の赤字)だった。

■太平洋セメント <5233>  2,799.5円  +201 円 (+7.7%)  本日終値
 太平洋セメント<5233>が続急伸。9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高4185億5400万円(前年同期比11.3%増)、営業利益177億5200万円(前年同期3億1300万円の赤字)、最終利益136億1700万円(同164億5500万円の赤字)となり、大幅黒字転換したことが好感された。米国セメント事業が伸長したほか、国内セメント事業の価格改定効果で業績が改善した。また、資源事業における北海道・関西・中部地区での骨材の販売数量増や価格転嫁の浸透、建材・建築土木事業における地盤改良工事の好調やALC(軽量気泡コンクリート)及び建築材料の価格の適正化なども寄与した。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高は9200億円から8940億円(前期比10.4%増)へ下方修正したものの、営業利益580億円(同13.0倍)、最終利益400億円(前期332億600万円の赤字)は従来見通しを据え置いている。同時に、上限を250万株(発行済み株数の2.12%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。取得期間は11月10日から12月29日までで、株主への利益還元を図ることが目的としている。

■芝浦メカトロニクス <6590>  7,740円  +520 円 (+7.2%)  本日終値
 芝浦メカトロニクス<6590>は寄り付きから物色人気が集中し急伸。半導体製造装置メーカーでウエハー洗浄装置を主力とし、特にウエハーを多数まとめてではなく1枚ずつ洗浄する枚葉式ウエハー洗浄装置では世界トップシェアを有している。9日取引終了後、同社は24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の73億円から100億円(前期比8%減)に増額しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。修正後でも前期実績を下回る見通しだが、修正率は37%に達しておりサプライズとなった。スマートフォンやパソコンの販売不振による半導体市況の低迷が続いているが、前工程の需要は回復色をみせており、同社はロジック用の装置やウエハー向け装置が前年同期に比べ増勢となっている。株価は今月1日に6220円の安値をつけたが、そこをターニングポイントに戻り足に転じていた。7000円台前半は依然として値ごろ感があり、ボックス上限ラインの7500円どころをにらんだ買いを引き寄せた。

■ダイワボウ <3107>  3,075円  +194.5 円 (+6.8%)  本日終値
 9日に決算を発表。「上期経常が15%増益で着地・7-9月期も18%増益」が好感された。
 ダイワボウホールディングス <3107> [東証P] が11月9日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比15.3%増の129億円に伸びたが、通期計画の310億円に対する進捗率は41.7%となり、5年平均の38.9%とほぼ同水準だった。
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■ベネッセHD <9783>  1,908円  +116.5 円 (+6.5%)  本日終値
 東京証券取引所は10日、ベネッセホールディングス<9783>について、午後2時11分から株式の売買を停止した。公開買い付けに関する報道の真偽などの確認のため。日本経済新聞電子版は同日午後2時過ぎ、「ベネッセホールディングス(HD)は10日、MBO(経営陣が参加する買収)を実施する方針を固めた」と報じた。

■ホットランド <3196>  2,069円  +125 円 (+6.4%)  本日終値
 9日に決算を発表。「7-9月期(3Q)経常は21%増益」が好感された。
 ホットランド <3196> [東証P] が11月9日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比7.4%減の22.9億円に減ったが、通期計画の28.5億円に対する進捗率は80.5%に達し、5年平均の77.2%も上回った。
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■フィックスターズ <3687>  1,153円  +68 円 (+6.3%)  本日終値
 フィックスターズ<3687>が戻り足を加速。同社は顧客企業のソフトウェアを高速化させる技術で抜群の競争力を誇り、スーパーコンピューター分野での展開や、AI技術の進化を担う量子コンピューター分野でも先駆的な存在として注目されている。足もとの業績は半導体業界などのプログラム高速化のニーズを取り込み高水準に推移している。9日取引終了後に発表した23年9月期業績は売上高が前の期比12%増の70億3800万円、営業利益が同29%増の20億8600万円と大幅な伸びを達成、続く24年9月期も増収増益基調に陰りなく、売上高は前期比14%増の80億円、営業利益は同10%増の23億円と2ケタ成長を継続する見通し。営業利益は3期連続で過去最高更新となる。なお、株主還元にも前向きで前期配当を従来計画から1円増額し13円、今期はそこから更に1円増配の14円を計画している。

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